1999 Fiscal Year Annual Research Report
造血細胞における凝固XIII因子 a subunit合成能に関する研究
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10877397
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小林 正之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30056840)
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Keywords | 凝固XIII因子 a subunit / 造血器疾患 / 骨髄移植 / 骨随幹細胞 |
Research Abstract |
各種造血器疾患の血中第XIII因子量測定では,急性骨髄性白血病,骨髄異型成症候群,慢性骨髄性白血病,骨髄線維症等で血中第XIII因子量の有意な低下が認められ,かつ因子量の低下は末梢血白血球数と有意な正の相関を示し,造血環境に密接に関連していることが示唆された。しかし,骨髄におけるCD34陽性細胞の量的変化と血中第XIII因子量との間には有意な相関は得られなかった。一方,急性骨髄性白血病の骨髄移植症例5例を対象に移植前後における血中第XIII因子量を検討した結果,その有意な改善が認められ,病的な造血環境において第XIII因子a subunit分泌細胞の量的減少,あるいは産生細胞の質的異常が造血器疾患患者に存在することが示唆された。 第XIII因子a subunitには複数のgenotypeがある。そこで移植症例における第XIII因子量の改善がdonor typeによるものか否かについて,末梢血細胞よりDNAを抽出しexon 2をターゲットとしてPCR法にて増幅して検討した。その結果donor typeのa subuitが認められた。現在flow cytometryにてa subuit産生細胞を同定し,FACSにて産生細胞を抽出,その症状を検討する目的で造血幹細胞コロニー法をおこなっている。今後,造血幹細胞コロニーを用いてXIIIa geneの増幅とm-RNAの発現について検討し,a subunit産生細胞の質的異常について遺伝子レベルで解明したいと考えている。
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