2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いる適応型命令スケジューリングの研究
Project/Area Number |
10878046
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
梅谷 征雄 静岡大学, 情報学部, 教授 (40293592)
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Keywords | 命令スケジューリング / 遺伝的アルゴリズム / コンパイラ / RISC / CISC |
Research Abstract |
本年度はSparc系RISCプロセッサに対する適用結果を論文に纏め情報処理学会論文誌2000年4月号に発表した。また高性能のPentiumプロセッサとしてPentiumIIIチップを取り上げて遺伝的スケジューリングの適用実験を行い、昨年度行ったPentiumIIプロセッサに対する結果と同等の、BorlandCコンパイラの生成コードを最大5%上回るプロセッサ性能を得た。さらに命令の参照する主記憶アドレスの関係を木目細かに解析する事により命令の入れ替えの自由度を増し、それに対して遺伝的スケジューリングを適用することにより、メモリ参照の多い命令列に対してPentiumIIIでコンパイラ生成コードを最大で14.8%上回る性能を達成した。これはPentiumIIプロセッサに対してもほぼ当てはまる結果であることを確認した。すなわちPentium系のコンパイラはロード/ストア命令のスケジューリングに大きな改良の余地のあることが明らかになった。一方、ループアンロールを施した命令コードに遺伝的スケジューリングを行い、これがソフトウエアパイプライニングによりスケジュールされたコードに近い性能を示すことを明らかにした。これらの結果を発表すべく論文を準備中である。
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Research Products
(1 results)