2010 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナムにおける廃棄物マネジメント・3R推進事業に係る政策効果分析
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10F00313
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松井 康弘 岡山大学, 廃棄物マネジメント研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NGUYEN T.P 岡山大学, 廃棄物マネジメント研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 廃棄物 / ごみ組成 / 環境意識 / 収集・運搬 / GIS(地理情報システム) / GPS(全地球測位システム) / 費用対効果 / 政策効果 |
Research Abstract |
本研究は、ベトナムにおける廃棄物マネジメント・3R推進事業に係る技術・政策の費用・環境負荷を定量的に評価するための基礎情報を収集するとともに、各種技術・政策シナリオの費用対効果等を定量的に評価することを通じ、同国における循環型社会形成に資する情報基盤・評価手法を整備・確立することを目的とする。 本年度の研究項目は以下の通りである。 (1)一般廃棄物の発生・排出に係る実態調査及び推定モデル構築 一般廃棄物の発生・排出に係る推定モデル構築に向けた予備調査として、中部フエ市の家庭廃棄物の発生・排出フローについて、ごみ計量調査・アンケート調査(属性、ライフスタイル、環境意識、リサイクル行動等)を実施して排出実態を把握した。具体的には、家庭廃棄物を材質・用途別に90種類に分類、これら分類別の排出量と個人属性・ライフスタイル・家計消費との相互関連を包括的に分析した。具体的には、(1)フエ市において乾期・雨期の2回にわたって家庭廃棄物の発生・排出実態を調査し、その物理組成別、用途・形状別の発生量、リサイクル可能量を明らかにした。(2)家庭廃棄物の発生量と個人属性変数・ライフスタイル・家計消費との相互関連を包括的に分析し、発生の関連要因を明らかにした。(3)アンケート調査により、環境意識・廃棄物マネジメントに対する意識を明らかにするとともに、そのごみの発生・排出との関連を検討した。 (2)一般廃棄物の収集・運搬に係る実態調査及び推定モデル構築 一般廃棄物の収集・運搬に係る推定モデル構築に向けた予備調査として、ベトナム国内の先進モデル事例である北部ハノイ市における生ごみの分別収集を取り上げ、分別モデル地区であるHai Ba Trung街区の収集運搬作業員に対する廃棄物・生ごみの分別収集実態に関するヒアリング調査を実施するとともに、分別収集に使用するハンドカート・ダストビンにGPSを設置し、試験的に作業時間・走行軌跡データを取得し、調査対象地域の設定、本調査を実施する上での課題について検討した。 これら予備調査によって得られた基礎データ・実施上の問題点を整理した上で、平成23年度は本調査の設計・実査・モデル構築を実施する予定である。
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