2010 Fiscal Year Annual Research Report
分化、脱分化時の細胞におけるレトロトランスボゾン因子の役割
Project/Area Number |
10F00782
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
CARNINCI Piero 独立行政法人理化学研究所, ゲノム機能研究チーム, チームリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
フォート マシュー・アレクサンダー 独立行政法人理化学研究所, ゲノム機能研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | 多能性 / 肝細胞 / ncRNA / レトロトランスポゾン |
Research Abstract |
2010年11月にJSPSフェローとしてOSCに参加してから、「細胞多分化の遺伝子調節における非コードRNAとレトロトランスポゾン因子の関係性の研究」と題したプロジェクトに直接従事している。プロジェクトの目的としては、非コードRNA(ncRNA)とレトロトランスポゾン因子(REs)の役割を位置づけることであり、胚性幹(ES)細胞、人工多能性幹(iPS)細胞およびマウス胚性幹(MEF)細胞の初代発生における包括的なncRNAとREs発現解析(目的1)、特異的なncRNAとREsのノックダウン発現解析(目的2)最終目標としては幹細胞の多分化と細胞分化過程におけるncRNAとREsの役割を評価することである(目的3)。Es細胞、MEF細胞および2つのクローンからなるiPS細胞のcAGEライブラリーは既にシーケンスされ、解析されている(目的1)。これらの解析とFANTOM-5データのマウス組織資料から、幹細胞に特異的な新規の転写が73個選択された。多分化における幹細胞に特異的なncRNAとREsの役割を評価するために、siRNAを用いたノックダウン網羅解析は、多分化状態でのみGFPを発現する多分化Nanog-GFP-IRE-Puroマウス細胞のGFP発現消失を読み出すことによって行う。この網羅解析に先がけて、それぞれの新規因子に対するまたは現在CAGEシグナルの個々の確認に使用されているqPCRプライマーをデザインした。96ウェルプレートでのマウスiPS(Nanog-GFP-IRE-Puro)への一時的なsiRNA導入は、事実と一致し再現性のある陽性または陰性のコントロールsiRNAを用いて最適化された。2010年度中に行われたこれらの実験は、JSPSからの外部資金を使用した。
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