2011 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟な素材を対象とした形状デザイン手法に関する実証的研究
Project/Area Number |
10J00107
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
五十嵐 悠紀 筑波大学, システム情報系, 特別研究員(PD)
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Keywords | コンピュータグラフィックス / ユーザインターフェース / クラフト |
Research Abstract |
本研究ではコンピュータを用いて手芸作品の設計を支援する研究を行っている.学術的にはモデリングを行いながら並行してシミュレーションを行うことで,布や毛糸など素材の特性を活かしたモデリングを効率良く行うことができることを提案してきている.身近な手芸作品を例に挙げ,スケッチインタフェースを用いて物理的制約の下でのモデリングツールをいくつか提案することでこの手法の有効性を示してきた.また,ワークショップやユーザスタディを行い,初心者での評価実験および調査も行った. 本研究によりこれまで初心者ではできなかった手芸作品の設計(デザイン)をコンピュータを用いて支援することが可能になり,これは手芸分野への大きな貢献であると言える. 1.初心者向け立体手芸設計支援システムのまとめ これまで私が研究してきた複数の手芸設計支援システムおよび実証実験を元に、学校教育にデジタル教材として導入することを考察した.特に,支援システムを開発する際に注意すべきこと,またそれを実現するための技術,および家庭科の手芸教材ツールとするための要件を論文としてまとめた.本論文では手芸支援システムの事例をいくつか取り上げ,子供たちの創造力を養え,手芸の楽しさ,コンピュータを使って様々なことができることを伝える授業ができる可能性を示した. 2. インタラクティブなビーズデザインシステム 3次元ビーズ作品のデザインおよび制作のためのインタラクティブなシステムを提案した.ユーザはまずビーズ作品の構造を表すメッシュモデルを制作する.それぞれのメッシュの辺はビーズ作品のビーズに対応している.ワイヤー経路の計算のためにメッシュのface stripificationを利用したアルゴリズムを提案した.システムは手動でビーズ作品を制作するための1ステップごとの制作手順ガイドも提示する.ユーザテストを行うことで初心者でもオリジナルなビーズ作品をデザインできることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
育児休暇取得により当初の予定とは多少ずれてはいるが、進行具合としてはおおむね順調に研究は進展しており、論文執筆、論文投稿などを予定通り行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もこれまでと同様、当初の計画通りに研究を進めて行く予定である。
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Research Products
(6 results)