2010 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な社会構築のための環境計画策定過程のあり方に関する研究
Project/Area Number |
10J00206
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 聡 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 環境基本計画 / 協働 / 市民参加 / 計画策定段階 / 計画実行段階 |
Research Abstract |
2010年度は研究計画で掲げた「事例研究を通した仮説モデル構築」「参与観察を通したモデルの適用」の二目的に則って、研究作業を推進した。 前者の目的については、計画策定段階の関係主体の把握と、プロセスにおける主体間のコミュニケーションについて整理をし、計画づくりを通じて行政と様々な市民団体の間で信頼関係を形成したメカニズムを示した。この研究成果は学会誌に論文として投稿され、査読の後掲載された。続いて、事例における市民の組織化および組織の運営のいきさつについて整理を行った。こちらは学会発表を通して各方面の研究者と意見を交わした後、投稿論文として取りまとめているところである。 後者の目的については、静岡県沼津市における計画策定プロセスと市民の組織化のための会合、ワークショップに参与観察し、適宜事例研究の報告および情報提供を通して組織化に向けての提案を行った。こちらについては研究成果としてはまとめられていないものの、組織がいかなる動態をもって変化していっているかのデータを蓄積しているところである。とりわけ、組織化を行ったものの各主体がメンバー間のネットワークを活用しづらい環境をいかに打破してゆくか、ネットワークの「見える化」についてニーズ、および研究上の問題意識が深まってきており、事例と既存研究の整理を通して提案を行いつつ、研究成果としてまとめてゆく。
|