2010 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性金属錯体を用いた応答性錯体インターフェイスの構築
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10J02257
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平井 健二 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 多孔性金属錯体 / 表面機能化 / 複合機能 |
Research Abstract |
本研究課題では基板上で多孔性金属錯体を結晶化させ、その規則的なナノ空間を用いた機能性デバイスの創出を目指している。昨年度は以下の二通りの方法で研究を進めた。 1.多孔性金属錯体の高機能化 2基板上での多孔性金属錯体の結晶化 「1.多孔性金属錯体の高機能化」では、異なる機能を持った多孔性金属錯体結晶の複合化(Angew. Chem. Int. Ed.投稿中)、及び多孔性金属錯体結晶表面の機能化(Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 5327)を行った。多孔性金属錯体の結晶複合化では、コア/シェル型複合結晶を合成することで異なる機能の統合を行った。高い貯蔵能を有するコア結晶をサイズ選択性をシェル結晶で覆うことによって、小さな分子のみを大量に取り込む複合結晶の合成に成功した。この複合結晶はかさ高さの異なる直鎖アルカンと分岐鎖異性体を分離し、直鎖アルカンのみを大量に貯蔵することが可能である。現在、Angew. Chem. Int. Ed.に投稿中である。また多孔性金属錯体の結晶表面機能化では結晶表面に存在する配位サイトを用いて蛍光分子で面選択的に表面修飾することに成功した。多孔性金属錯体の結晶表面は配位サイトが密に並んでおり、配位結合を用いて表面修飾する方法は非常に汎用性の高い結晶表面機能化の方法になると考えられる。本成果はAngew. Chem. Int. Ed.に報告済みである。 「2基板上での多孔性金属錯体の結晶化」では、多孔性金属錯体の複合結晶膜を基板上で合成することに成功した。多孔性金属錯体の構成要素である金属イオンと有機配位子の溶液に交互に基板を浸漬させることによって、段階的に結晶成長を行った。下層に銅錯体の薄膜、上層に亜鉛錯体の薄膜を成長させることによって基板上で複合膜を合成することに成功した。本成果はDalton Transactionに受理された。
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[Journal Article] MOF-on-MOF heteroepitaxy : perfectly oriented [Zn_2(ndc)_2(dabco)]_n grown on [Cu_2(ndc)_2(dabco)]_n thin films2011
Author(s)
Osama Shekhah, Kenji Hirai, Hui Wang, Hiromitsu Uehara, Mio Kondo, Stephane Diring, Denis Zacher, Roland A.Fischer, Osami Sakata, Susumu Kitagawa, Shuhei Furukawa, Chritof Woll
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Journal Title
Dalton Transaction
Volume: 40,印刷中
Peer Reviewed
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