2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J02430
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
SHOEMAKER Michael 九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 人工昆虫視覚 / 小惑星探査機 / 視覚航法 / 小惑星形状 |
Research Abstract |
平成22年度は、人工昆虫視覚システムを用いた小惑星探査機ミッションについて、いくつかの研究を行った。まずは、これまでの人工昆虫視覚センサー手法の研究調査に関する論文をレヴューし、それらの研究の限界を調べた。従来のロボットの周りの環境モデルは簡単な表面に限られていることが多い。そこでの手法を一般の小惑星表面の形状に応用するために、環境をどのようにモデル化すればよいかを研究した。開発した一般的な小惑星形状モデルを用いて、探査機が小惑星を軌道周回するフェーズの視覚航法のコンピュータ・シミュレーションを行った(その結果を平成23年6月に国際学会で発表する)。そして、探査機の着陸フェーズに関しては、これまでの手法よりも一般的な場合に応用できる方法を開発した。現在、この着陸フェーズのコンピュータ・シミュレーションを開発中である(その結果は、23年8月に米国にある学会で発表する予定である)。 一方、人工昆虫視覚センサーのハード・ウェア実験装置の開発を進めており、平成23年の夏に実験を行う予定である。その実験のために、航空宇宙研究開発機構(JAXA)の「はやぶさ」ミッションで得た小惑星「イトカワ」の形状データを用いて、「イトカワ」モデルを3Dプリンタで製作した。CCDカメラで小惑星モデルを観測し、探査機の自律航法を模擬するため、小惑星に対するカメラの位置や姿勢を推定する実験を準備中である。また、より実際的な小惑星運動を模擬するため、「イトカワ」モデルをエアー・ベアリングに取り付け、実験を行う予定である。現在、エアー・ベアリング実験装置の組み立てやセンサーのキャリブレーションを進めている。
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Research Products
(3 results)