2010 Fiscal Year Annual Research Report
ボートピープルと「他者の表象」にみるオーストラリアの多文化共生にむけた考察
Project/Area Number |
10J02887
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
小野塚 和人 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | オーストラリア / 観光 / ボートピープル / 移民 / 辺境 / 地域社会変動 / グローバリゼーション / 資本 |
Research Abstract |
平成22年度は、1、先行する成果の収集、2、理論的側面からの当該研究主題の探究、3、オーストラリア国内での現地調査、を主軸とした。第一に、先行する成果の収集は、日本国内において、移民や難民に代表される人の移動と場所の変化に関する研究成果を国内外の学術雑誌の通事的な検討を通じて行った。ここでは、学術誌Theory, Culture & Societyや、Progress in Human Geographyを通時的に検討し、その際に発見した関連する研究成果を随時検討した。第二に、理論的側面からの当該研究主題の探究は、グローバリゼーション研究、移動研究、移民研究からの成果を中心として検討を行った。具体的には、「中心」とされてきた西洋と大都市を対象としたこれまでの議論に対し、「辺境」とされる場において、これまでの議論をいかにして、問い直し、発展させることが出来るかを考察した。第三に、オーストラリア国内での現地調査は、平成23年1月末から3月にかけて、オーストラリア国立図書館とノーザンテリトリー文書館において、主たる文書資料の収集と新聞記事の通事的な検討を行った。同時に、関係者に対して連絡を取り、聞き取り調査を行った。以上の研究の成果は、平成22年6月13日開催の「オーストラリア学会」、そして、平成23年2月1日、オーストラリア国立大学アジア太平洋地域研究科主催のJapan Studies Graduate Summer Schoolにて報告した。そして、『オーストラリア研究』第24号において、論文「観光地ケアンズの生成と日本企業-イメージ戦略をめぐる政治過程と地域社会変動-」が掲載された。
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Research Products
(4 results)