2010 Fiscal Year Annual Research Report
局所応力を考慮した高精度焦点可変ミラーを備えた光スキャナ
Project/Area Number |
10J03368
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 敬 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 可変ミラー / スキャナ / MEMS / SOIウエハ |
Research Abstract |
今年度の研究は、高精度な焦点可変ミラーの設計、焦点可変ミラーを備えた光スキャナの設計と製作を計画した。 今年度の研究は、1焦点可変ミラーの形状の解析式の導出、2焦点可変ミラーを備えた光スキャナの設計と製作プロセスの開発、3動作評価を行った。 1焦点可変ミラーの形状を計算する解析式により、定量的にミラーの形状を見積もれた。これにより、可変ミラーを定量的に設計でき、高精度な可変ミラーを製作に有用である。この結果について、平成22年度E部門総合研究会にて学会発表、「細いフレームを持つ焦点可変ミラーのSOIウエハ残留応力による変形」として論文投稿し、受理された。 2従来の焦点可変ミラーの設計では動作に不具合が生じることが分かったため、電極構造の設計を見直した。また、歩留まりを向上させるためにプロセスを見直し、簡略化した。これにより、電極構造をうまく製作することができ、不具合が改善された。 3製作した焦点可変ミラーを備えた光スキャナのスキャナと可変ミラーを個別に動作させた。レーザービームを可変ミラーに入射し、反射レーザーをスクリーン上で観察し、ビームの横移動とビーム径の変化を確認した。2、3の結果を、第27回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにてポスター発表した。 焦点可変ミラーの設計の最適化は行われていないが、提案した焦点可変ミラーを備えた光スキャナがうまく動作することが確認され、最終目標である本デバイスを用いたセンシングに近づいた。
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