2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J04471
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島袋 梢 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1) (40735247)
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Keywords | デング / 気象 / 降水 |
Research Abstract |
デング熱感染症の発生に影響を与えると考えられる気象を解析し、影響を与えると考えられる特定の気象パターンを見つけだす事を目的とする。ウイルスは媒介昆虫によって伝播され、そのことから患者発生には媒介昆虫の発生が影響を与えることが分かっている。媒介昆虫の発生には気象のなかでも特に降水が影響を与えていると言われている。本研究ではデング熱媒介昆虫の生態学的特徴から無降水も影響を与えると考え、その結果患者発生にも影響を与えると予想し検討することとした。初年度の平成22年度は所属研究室の海外拠点であるフィリピン熱帯医学研究所の協力をもとにフィリピン都市部および地方であるタクロバン地域でのデング患者発生状況・病院の状況・実際の住民の生活環境・自然環境・実験室・疫学データの集計状態を確認した。今後、調査を遂行する上での環境や問題点を把握した。また国内では実際に使用する気象測定機器のセットアップを行い、実際に自然環境での測定を東京都にて実行し、問題なく測定が行えた。また、類似の研究を進めている研究者より協力を得てフィールドにおける気象測定機材の使用方法について指導を得た。そのことにより来年度以降、より充実した調査を行える体制となった。しかしながらデング熱患者の同定方法として予定していた唾液検体からの抗体検出は様々な問題を含むことの情報もあり、さらなる検討が必要となっている。本年度は一つ課題を残すものの、予備調査としてはほぼ予定通りの成果を得られ、次年度以降への基本情報を提供するものとなった。
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