2010 Fiscal Year Annual Research Report
インテリジェント設備群による状況学習型分散生産制御手法に関する研究
Project/Area Number |
10J04622
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
翁 ウェイ 早稲田大学, 情報生産システム研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | production scheduling / distributed control |
Research Abstract |
研究の目的:提案したジャストインタイム生産のためのマルチエージェント・スケジューリングシステムを利用し、実際の問題を解決すること。そのために、北九州にある一つの実際の工場を訪問した。その工場では、連続する生産ショップの処理速度が一致しないため、ショップとショップの間にたくさんの半製品の在庫が存在すると言う問題点があり、それを解決しようとした。 研究方法:その工場の問題を解決するため、提案したマルチエージェント・スケジューリングシステムを修正した。修正したエージェント間のフィードバック情報・ボトルネックステージのジョブ到着順番・複数のジョブ同時処理の処理時間計算など、すべて実際の工場の条件に応じて修正したものである。稼働する時、スケジューリングシステムはまず後生産ショップの処理速度によって前生産ショップにおけるジョブごとの納期を指定し、その後、前生産ショップにおいて各ジョブを指定された納期でジャストインタイムに完成することにした。それによって、完成した半製品は前ショップと後ショップ間の在庫として待たず完成の時点から直接後ショップに行けるので、ショップ間の半製品在庫を大幅に減らせる。 研究結果:実際の工場のデータを使った実験で得られた結果は非常に良かった。と言うのは、各ジョブの完成時刻と指定された納期時刻の差の平均値は2.6分、そして、各ジョブの処理時間の平均値は260分。つまり、196の偏差しかなかった。それによって、前後生産ショップ間の半製品在庫はほとんどなくなり、工場の人から良い評価をいただいた。
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