2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J04942
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新村 毅 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 行動 / 遺伝 / 分子生物学 / ニワトリ / 発声 / 次世代シークエンサー / バイオインフォマティクス / QTL |
Research Abstract |
本研究課題は、雄鶏の発声(Crowing)をモデルとして、2つのアプローチ、すなわちトランスクリプトーム解析およびフォワードジェネティクスを用いて先天的発声を司る遺伝子を特定するものである。採用第3年度は、採用第1・2年度の実験データを発展させ、研究を前進させた。本年度までの研究実施状況の詳細は以下に示す通りである。 トランスクリプトーム解析 これまでに、テストステロン投与により雛においてCrowingが誘起されること、去勢手術により雄鶏においてCrowingが制御されることを確認した。このようなCrowingを示す個体と示さない個体のCrowing中枢部位で発現変動している遺伝子を、RNA-seqにより網羅的に解析した。バイオインフォマティクスを用いて解析した結果、同様の発現変動を示す重要遺伝子が確認された。現在、これらの遺伝子に焦点を置き、in situ hybridizationなどにより発現の確認をしているところである。 フォワードジェネティクス 正常のCrowingを示す系統と異常なCrowingを示す系統を用いて家系を作出し、QTL解析により染色体上の重要領域を絞り込んだ。現在、個体数を増やして領域をさらに絞り込むと同時に、ニワトリSNP chipを用いた網羅的SNP解析を実施しているところである。 さらに、上記2つのアプローチにより特定された重要遺伝子の機能解析をするため、Electroporation法による強制発現系などの確立を試みている。遺伝子の特定および機能解析を実施した後、論文として国際的総合誌に投稿する。
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