2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J07723
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
清水 理佳 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 結び目図式 / 絡み目図式 / ひずみ度 / 絡みひずみ度 / 完全分離数 / 輪投げ / 領域交差交換 / 領域結び目解消数 |
Research Abstract |
1.絡み目のある複雑さを表すひずみ度の研究を行いました。研究代表者による結び目図式のひずみ度と交点数の不等式を、絡み目図式に拡張し、絡み目図式の各2成分の交代性を調べました。また絡み目図式の絡みひずみ度を定義し、絡み目図式の平衡状態という新しい概念を特徴付けました。向き付けられた結び目図式に対し、ひずみ多項式を定義し、それを用いて図式の交代性を調べました。また、ひずみ多項式そのものの性質を調べ、幅が3以下のひずみ多項式の特徴付けをしました。ひずみ多項式は、結び目射影図の研究にも役立つと期待しています。 2.絡み目の絡み具合いを表す完全分離数の研究をしました。輪投げという絡み目の局所変形を定義し、輪投げにより得られる絡み目の完全分離数に関する不等式を見つけました。特に、結び目に輪投げをして得られる絡み目の完全分離数を、輪投げの回数を用いて決定することができました。この研究から、代数的に完全分離可能で完全分離数がrであるような絡み目の構成方法や、完全分離数と絡み目解消数の関係、アレクサンダー多項式の性質等について等、多くのことがわかりました。 3.領域交差交換とは、Kishimotoにより提案された図式の局所変形です。結び目図式における領域交差交換は結び目解消操作であるということがわかりました。この結果は、絡み目射影図の成分数の研究等に応用され役立っています。またこの結果により結び目図式および結び目に対して領域結び目解消数を定義することができたので現在その性質を調べています。
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Research Products
(18 results)