2010 Fiscal Year Annual Research Report
織込部交通における、ファスナー合流準備区間の実用性の評価
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10J08950
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西 遼佑 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 自己駆動粒子 / スロースタート / 合流 |
Research Abstract |
二車線が1セルに合流する開放系における数値シミュレーションを通して、流入およびスロースタート効果の全パラメータ領域に対して、バルク部における局所的な車線間相互作用の有無による流量の差を可視化した。ファスナー合流および非ファスナー合流それぞれの流量の平均場近似計算を詳細に導出した。片側車線の粒子のみが相互作用しない場合についても流量を調べた。また、半開放系における二車線合流シミュレーションを通して、車線間相互作用を拒否する粒子が両車線上にある程度以上存在する場合は、全員が相互作用する場合よりも旅行時間が悪化する場合があるという知見を得た(注意。用いている数理モデルや系の設定条件、特に数理モデルではスロースタートと車線間相互作用のパラメータに大きく依存する)。シミュレーション結果をふまえ、相互作用を拒否する粒子がいる場合の合流効率について、実験的検証を行った。実験に用いる自己駆動粒子としては、実験実施が容易な歩行者を選定した。実験系としては、歩行者6名からなる2列縦隊が合流する系を設定した。歩行者の動き方のルールとしては、(1)全員が合流前に相互作用する場合、(2)片方の車線の歩行者のみが相互作用し、もう片方の車線の歩行者は隣の車線の歩行者と相互作用しない場合、(3)最前方の2名の歩行者のみが相互作用しない場合、(4)全員が相互作用しない場合を用意した。合流効率の指標として旅行時間を測定したところ、合流する前にファスナー配置創発のための相互作用区間がある場合でも、相互作用を拒否する粒子がいる場合は、旅行時間が悪化する傾向が確認された。
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Research Products
(4 results)