2012 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀ポルトガル領モザンビークの社会変容―南アフリカ金鉱労働力の供給を中心に―
Project/Area Number |
10J10346
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
網中 昭世 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | アフリカ / 移民 / 移民労働 / 植民地支配 / 南部アフリカ / ポスト・アパルトヘイト / モザンビーク |
Research Abstract |
3年目は特別研究員採用期間の最終年度として、採用期間中の研究成果を多数公表することが可能となった。申請時の研究計画書にも記した通り、3年目の中心的課題は、20世紀モザンビーク・南アフリカ間関係の通時的把握と社会変容の連関についての考察を纏めることであったが、それに留まらず、活発な研究交流の結果、今後の発展的な研究に繋がる以下の研究を実施することが可能となった。 2010年度から南アフリカの経済社会に関する現状分析を中心とするアジア経済研究所の共同研究に外部委員として委託を受けていたが、この成果は「移民政策の変遷-民主化後の国家における包摂と排除-」牧野久美子・佐藤千鶴子編『南アフリカの経済社会変容』研究双書No.604,アジア経済研究所として刊行されたほか、一般向けに同研究所から刊行されている機関誌『ワールドトレンド』に「移民政策の変容にみる国家の展望」と題した記事が掲載された。 上記の共同研究への参加は、本研究を深める契機となった。より具体的には、同研究会と同様の研究対象を研究会とは異なる独自の視点・手法で分析し、日本アフリカ学会第49回学術大会において「南部アフリカ史における「連帯」の再検討-アパルトヘイト廃絶後の南アフリカにおける排外主義に関する考察-」と題して発表したほか、南アフリカ共和国ステレンボッシュで開催された世界経済史学会および同国プレトリア大学で開催された南アフリカ歴史学会において口頭発表を行った。これらの学会での発表とそれに対するコメントを受け、考察を重ねた論考は「国家・社会と移民労働者-南アフリカ鉱山における労働者の協調と分断」(小倉充夫編『現代アフリカと国際関係-国際社会学の地平-』所収)として公表した。
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Research Products
(7 results)