1999 Fiscal Year Annual Research Report
女性生殖器官に特異的な新規マトリックスメタロプロテアーゼMIFRの機能解析
Project/Area Number |
11240201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大西 淳之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40261276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 英里子 (瀧本 英里子) 日本学術振興会, 大学院・医学研究科, 特別研究員
澤 洋文 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30292006)
松本 健一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30202328)
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Keywords | MIFR / メタロプロテアーゼ / MMPs / Reprodase / 卵巣 / 子宮 / 輸卵管 |
Research Abstract |
女性生殖器官に特異的に発現する新規のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMR)MIFR(投稿論文中ではreprodaseと命名変更)はMMPファミリー間で保存されているシグナルペプチドやシステインスイッチを保有せず、アミノ末端側に疎水性領域と細胞内プロセンシング酵素furinの認識配列をもつことから、極めて特異なMMPであることが判明した。COS-1細胞を用いた一過性の発現実験ではreprodaseが糖鎖の付加した2型の膜結合タンパク質として合成されることを実証した。またヒトreprodaseは膜結合型から可溶型への変換が確認されたが、reprodaseとfurinの共発現実験では明らかなfurinの関与は証明されなかった。ヒトとラットのreprodaseの遺伝子は8つのエキソンから構成されており、ヒトでは染色体1番の短腕端(1p36.3)に位置することが明らかとなった。大腸菌およびCOS-1細胞で発現させた組換え体reprodaseは、ゼラチンやカゼインに対して有意な分解活性を示さなかった。In situ hybridizationにより、reprodaseのラット雌性生殖器官における発現部位を検討したところ、輸卵管や子宮の内膜間質細胞が特異的に発現していた。また、卵巣においてはゴナドトロピンの作用による卵胞成熟に伴って、発現が顆粒膜細胞から外莢膜細胞と卵巣表層部に移行することが明らかとなった。
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