2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規評価法に立脚するアルミナ焼結体の破壊源形成原因の直接的解明と強度変動抑止
Project/Area Number |
11305045
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
植松 敬三 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00110726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 希 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00193897)
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Keywords | アルミナ / セラミックス / 製造 / 構造 / 強度 / 顕微鏡 / 評価法 / 欠陥 |
Research Abstract |
本研究は、本申請者の開発した新規評価法が、セラミックス製造時の破壊源やその形成過程を具体的に解析する能力を有することに着目し、まずこれを駆使してアルミナセラミックス製造プロセスにおける破壊源形成過程を追跡してその生成原因を解明し、次に破壊源が強度特性に及ぼす影響を直接的に検証して強度変動の原因を解明し、さらにまた破壊源形成防止法を提案して、セラミックス製造工学の革新に資することを目的とするものである。 本年度は新しい評価法の開発と製造プロセスの全段階を、特に大形欠陥と粒子配向構造の形成に重点をおいて検討した。すなわち、レーザー顕微鏡をもちいる新規評価法の開発を行い、顆粒特性、成形条件および成形体構造と焼結体構造との関係を中心に検討した。得られた成果は次のとおりである 成形条件と成形体および焼結体構造の関係を調べるため、粉体穎粒を最善の条件で調製し、それを種々の温度、湿度条件において種々の圧力で加圧して成形体とし、その内部における粒子配向構造の形成と大形欠陥の生成を浸液透光法で検討した。さらに、その焼結体を調製し、薄片透光法によりその構造を調べ、成形体構造と強度との関係を検討した。 これまでの研究から、穎粒構造がセラミックスの構造と特性に著しい影響を及ぼすことが明らかとなったため、新しいスプレー凍結乾燥法を検討し、これが欠陥形成を低減する可能性をもつことを明らかにした。 スラリー中での粉体粒子分散機構を検討するため、前年に引き続き、スラリー中粉体表面への分散剤の吸着挙動を調べ、分散剤の粉体表面における吸着形態を明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Saito, S.Tanaka, N.Uchida, K.Uematsu: "Direct Evidence for Low-density Regions in Compacted Spray-Dried Powders"J. American Ceramic Society. 86[10]. 2454-56 (2001)
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[Publications] 佐藤和好, 内田希, 植松敬三他: "共焦点走査型レーザー顕微鏡を用いたアルミナセラミックスの破面解析"J. Ceramic Society, Japan. 109[12]. 1055-56 (2001)
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[Publications] 佐藤豊, 植松敬三: "セラミックス成形体内部気孔構造の新規評価方法"J. Ceramic Society, Japan. 109[10]. 901-902 (2001)
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[Publications] Y.saito, S.Tanaka, N.Uchida, K.Uematsu: "CLSM for ceramic green microstructure"Am. Ceram. Soc. Bull. 81[1]. 35-38 (2002)
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[Publications] N.Uchida, T.Hiranami, S.Tanaka, K.Uematsu: "Spray-freeze-dried granules for ceramic fabrication"Am. Ceram. Soc. Bull. 81[2]. 57-60 (2002)
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[Publications] 斉藤豊, 田中諭, 内田希, 植松敬三: "多孔材料内部構造の新規評価方法"J. Society of Inorganic Materials, Japan. 9. 105-108 (2002)