2000 Fiscal Year Annual Research Report
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11410012
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡崎 文明 金沢大学, 教育学部, 教授 (20117005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一ノ瀬 正樹 東京大字, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20232407)
塩路 憲一 姫路獨協大学, 外国語学部, 教授 (70196351)
赤井 清晃 広島大学, 文学部, 助教授 (00294497)
古田 智久 日本大学, 文理学部, 助教授 (80238683)
谷 徹 城西国際大学, 人文学部, 助教授 (40188371)
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Keywords | 西洋哲学史 / 歴史哲学 / 再構築 / 理性 / 超越論的 / 現象学 / 分析哲学 / 論理 |
Research Abstract |
西洋哲学史全体を統一的に理解し、再構築することをテーマとして、本年度は、6年前に刊行した『西洋哲学史』(昭和堂)において示唆した哲学史再構築の原理を再吟味しつつ、これまでの6年間の研究を整理し、各自の担当分野においてその専門研究を一層深めた。その具体的な成果は、本報告書に添付された「研究発表論文・図書」の目録に示されている。特に、哲学史研究会編・渡邊二郎監修『西洋哲学史の再構築に向けて』(昭和堂、2000年、総528頁)は、本課題担当者全員が全力を傾けた研究結果の中間報告書としての位置を持っている。各メンバーはそれぞれの担当分野において西洋哲学史全体を視野に収めつつ、自らの研究を進めている。ここでは、各立場から独自のテーマを、あるいは各テーマの西洋哲学史的位置付けや意味付けを、さらには西洋哲学史全体は如何に捉え理解され再構築されるかを、探究している。ここからは研究者自身の哲学に対する主体的な在り方が西洋哲学史全体理解の基本を決めていることが理解されるであろう。 しか本年度の研究が明らかにしたもうひとつの重要な点は以下である。一般に哲学史観の背後には歴史哲学がある。それゆえ歴史哲学の課題も一層自覚的に追究する必要がある。そしてさらに西洋哲学史観の下には哲学自体の理解がある。哲学史と哲学とは切っても切れない関係があるからである。したがって、今後は哲学史と哲学との関係も視野に入れて西洋哲学史研究を進める必要がある。以上が本年度に明確にされた点である。 その他に、年2回の研究会を開催することができ、またパソコンなど電子機器を導入し、研究情報交換のために遠隔地間の通信の役に立てることもできた。また、不足しがちな研究資料もそれなりに入手できた。今後の研究の進展が期待される。
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Research Products
(29 results)
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[Publications] 岡崎文明: "新プラトン主義とトマス哲学の比較研究-トマス・アクィナスにおける神の意志の心然性と自由-"ネオプラトニカ2-新プラトン主義の原型と水脈-(昭和堂). 213-265 (2000)
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[Publications] 岡崎文明: "西洋哲学史における〈超越論的〉の一思想源泉"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 106-136 (2000)
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[Publications] 三浦要: "第一章 パルメニデスにおける生成と時間シンプリキオス『自然学註解』を手がかりとして"カルキディウスとその時代(西洋古代末期思想研究会). 3-30 (2001)
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[Publications] 伊集院利明: "Tithenai ta Eide (イデアを立てること)"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 29-53 (2000)
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[Publications] 伊集院利明: "哲学の現実態序説-『饗宴』研究-その2-"愛知大学文学論叢. 第123号(刊行予定). (2000)
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[Publications] 伊集院利明: "哲学の素朴さとソクラテスの「無知の知」"峰島旭雄編『二十一世紀の思想へ 第2部』(北樹出版). 刊行予定. (2000)
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[Publications] 赤井清晃: "『祈りについて』における神と知性--初期アリストテレス対話篇再構成の問題"広島大学文学部紀要. 第60巻普通号. 43-52 (2000)
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[Publications] 小浜善信: "時間の問題-アリストテレスとプロティノス-"ネオプラトニカ2-新プラトン主義の原型と水脈-(昭和堂). 24-61 (2000)
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[Publications] 小浜善信: "西洋古代における時間論の四類型-アリストテレス、ストア派、プロティノス、アウグスイヌス-"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 66-103 (2000)
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[Publications] 菊地伸二: "アンセルムスにおける「真理」の問題-『真理論』を中心に-"平安女学院大学研究年報. 第1号. 31-40 (2000)
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[Publications] Masaki ICHINOSE: "A Note on a Probabilistic Approach to the Grue Problem,"Philosophical Studies (Department of philosophy, Graduate School of Humanities and Sociology, The University of Tokyo). vol.19. 1-8 (2001)
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[Publications] 一ノ瀬正樹: "『観念』再考-経験論の源泉へ-"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 278-338 (2000)
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[Publications] 須藤訓任: "認識者の系譜学-「時代」という名の自己-"思想(岩波書店). 919号. 73-96 (2000)
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[Publications] 須藤訓任: "ニーチェ基礎講座(「ニーチェとブラームス」「ニーチェをいかに読むか-ある解説」「三つの逸話」「ニーチェ、ナチズム、反ユダヤ主義」の4項目)"KAWADE夢ムック 文藝別冊 だれでもわかるニーチェ. 60-71 (2000)
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[Publications] 須藤訓任: "同時代の「根源」ヘ-ニーチェ『ワーグナーの場合』を読む"哲学論集(大谷大学哲学会編). 第47号(刊行予定). 31 (2001)
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[Publications] 須藤訓任: "『政治学事典』、猪口孝・大澤真幸・岡沢憲芙・山本吉宣・スティーブン・R・リード編、(弘文堂)"(担当項目『悲劇の誕生』、『意志と表象としての世界』、『ツァラトゥストラ』、「権力への意志」、ショーぺンハウアー、神の死、同一物の永劫回帰、ニヒリズム、ニーチェ、能動的ニヒリズム/受動的ニヒリズム(以上10項目). 1327 (2000)
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[Publications] 須藤訓任: "Why be moral?とは「なぜ悪いことをしてはならないのか」という問いなのか"大庭健・安彦一恵・永井均編『なぜ悪いことをしてはいけないのか』. (所収). 64-80 (2000)
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[Publications] 榊原哲也: "起源への遡行と解体-初期ハイデガーとフッサールとを繋ぐもの-"創文(創文社). 第424号. 11-14 (2000)
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[Publications] 谷徹: "フッサール現象学 可能性の現在"思想(岩波書店). No.916. 6-40 (2000)
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[Publications] 谷徹: "西洋哲学史と現前の形而上学"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 440-466 (2000)
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[Publications] 谷徹: "自我的構造與世界"哲学的時代課題(沈陽出版社). 107-118 (2000)
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[Publications] 谷徹: "共通感覚・制度化・道徳-メルロ=ポンティ再考-"講座 生命 2000(河合文化教育研究所). Vol.4. 131-157 (2000)
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[Publications] 谷徹: "フッサールとハイデッガー-「同じ世界」の内と外-"〈対話〉に立つハイデッガー(理想社). 27-44 (2000)
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[Publications] 谷徹: "Introduction"Review of Japanese Culture and Society -Violence in the Modern World (S pecial Issue) - (Center for Inter-Cultural Studies and Education, Josai University,城西大学国際文化教育センター. Vol.XI & XII. i-v (2000)
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[Publications] 谷徹: "[討論]現象学の現在と未来-現象学の可能性-"フッサールを学ぶ人のために(世界思想社). 3-50 (2000)
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[Publications] 田中敏彦: "第18章 ドゥルーズと哲学史"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 496-523 (2000)
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[Publications] 古田智久: "15章 経験主義の二つのドグマ」の読み方"西洋哲学史の再構築に向けて(昭和堂). 414-439 (2000)
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[Publications] 哲学史研究会編,渡邊二郎監集: "西洋哲学史の再構築に向けて"昭和堂. 528 (2000)
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[Publications] 榊原哲也 共著 西村皓,牧野英二,舟山俊明 編: "法政大学出版局(3月中旬刊行予定)"ティルタイと現代-歴史的理性批判の射程-. (2001)