2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11410116
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Research Institution | RIKKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小峯 和明 立教大学, 文学部, 教授 (70127827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 匡一 いわき明星大学, 文学部, 助手 (40306098)
池宮 正治 琉球大学, 法文学部, 教授 (00044842)
渡辺 憲司 立教大学, 文学部, 教授 (00123761)
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Keywords | 島津入り / 袋中 / 琉球神道記 / 琉球往来 / 薩琉軍記 / 定西法師物語 / 遊女 |
Research Abstract |
本年度は、最終年度に当たるため、報告書作成に向けて研究活動を促進し、12月に琉球大学で総括的な研究会を開催、1609年の薩摩藩侵攻、いわゆる島津入り前後の文学言説にテーマをしぼって各報告が行われた。その数年前に琉球に滞在した袋中の『琉球往来』『琉球神道記』、島津入りを主題とする軍記合戦物『薩琉軍記』、本土との往還僧の叙述『定西法師物語』、近世期のおける遊女言説等々のテーマをもとに展開された。またこれにあわせて、琉球大学付属図書館の伊波普猷文庫の調査を行い、有益な成果を収めることができた。 さらに奄美大島と喜界島の実地踏査を行い、琉球と薩摩のはざまで懊悩した奄美独特の文化にふれることができた。ことに奄美では為朝伝説をはじめ、平家落人伝説が浸透しており、本科研テーマにもかかわり深く、今後に益するところが大きかった。 11月には代表者が韓国に赴き、朝鮮時代と琉球とのかかわりについての情報交換を得ることができた。今後の研究への足がかりを得ることができた。 年度末3月には報告書の原稿を作成し、それをもとにした研究会を再度沖縄で実施し、あわせて宮古諸島の調査を行った。毎月東京で開催している琉球文学研究会で科研研究とあわせて輪読を続けている『遺老説伝』の舞台の中でも殊に宮古諸島の頻度が高いためである。 本科研の成果をもとに報告書をさらに拡充させて近々共同研究として出版する予定である。
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Research Products
(1 results)