2000 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロファクトリーのための変形制御シミュレーションに関する研究
Project/Area Number |
11450039
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石川 博將 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80001212)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 克彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90215715)
小林 道明 北見工業大学, 工学部, 教授 (20105539)
|
Keywords | マイクロ成形プロセス / 塑性変形 / 有限変形 / 二次効果 / 有限塑性構成則 / シミュレーション / 転位 / 超音波 |
Research Abstract |
本研究では、マイクロ成形プロセスのための基礎的な実験的・理論的検討を行い、これにより構築するマイクロ塑性構成則によるマイクロ成形シミュレータの開発を目指す。本年度得られた成果を下記に示す。(1)平成11年度で構築した,せん断変形時の二次効果を記述するための有限変形構成モデルを,汎用有限要素法プログラムMarcへの組込む検討を行った.まず,Marc内に用意されている古典的な硬化則,すなわち,線形移動硬化則,等方硬化則と古典的な有限変形理論を組み合わせたシミュレーションを試みた.古典的な硬化則や有限変形理論ではせん断変形の二次効果を記述することが困難であることを確認した.そこで,せん断変形が軸ひずみに与える影響は材料の潜在硬化であると仮定し,潜在硬化の有限要素法への組み込みを行った.その結果,潜在硬化を考慮すればせん断変形の二次効果を記述できることを明らかにした.(2)マイクロ成形プロセスに対して構成モデルを適用するためには,構成モデルに材料内部の微視的構造変化を考慮する必要がある.そこで,材料の微視的構造変化を把握するために,変形中の材料のシェアバンド観察を行った.さらに,転位密度を考慮した構成モデルによる変形シミュレーションを行い,観察したシェアバンド密度とシミュレーションから求めた転位密度との相関性を明確にした.(3)材料が変形中の転位密度をより正確に把握するために,超音波を用いた測定を試みた.これにより,転位密度と変形量との関連性が明確になった.(4)実際の成形として,バルジ試験を行い,成形中のシェアバンドの観察を行った.これと上記(2),(3)の結果を考慮することによる,成形中の転位密度の同定について検討した.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 佐々木克彦: "背応力の等価性を考慮した後続クリープの定式化"日本機械学会論文集A編. 66巻・649号. 1666-1673 (2000)
-
[Publications] Katsuhiko Sasaki: "Simulation of Ratchetting Behavior Using Constitutive Model Based on Dislocation Density"Plastic and Viscoplastic Respouse of Materials and Metal Forming. 1. 372-374 (2000)
-
[Publications] H.Ishikawa: "Equivalence of Back Stress During Plastic and Creep Deformation"IUM Symposium on Crup in Structures. 1. 391-400 (2001)