2001 Fiscal Year Annual Research Report
地盤下空洞の発生・発達のメカニズムと道路面への影響に関する研究
Project/Area Number |
11450182
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
望月 秋利 徳島大学, 工学部, 教授 (40047345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒋 景彩 徳島大学, 工学部, 助手 (10284308)
上野 勝利 徳島大学, 工学部, 講師 (70232767)
山上 拓男 徳島大学, 工学部, 教授 (90035642)
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Keywords | 舗装 / 水浸破壊 / 締固め / CBR / 支持力 / (遠心)模型実験 / 空洞 |
Research Abstract |
本研究課題に関連し、平成13年度は引き続き下記の課題について実験的ならびに解析的な研究を行った。 課題1 水浸による舗装材料の安定性を評価する試験手法の開発と必要締固め度の検討 課題2 遠心模型実験装置の開発 課題3 地盤内に存在する空洞が自重により崩落する際の空洞幅と引張り強度の関係 課題4 空洞を有する地盤の支持力に関する実験的研究 課題5 空洞を有する地盤の支持力に関する解析的研究 課題1では平成12年度に引き続き、安定度を調べる試験法の開発を行った。平成13年度は底板の孔について条件を種々変化させ、水浸による供試体の沈下と水浸後の貫入抵抗を調べた。その結果、底板には直径10mmの孔を13ヶ配置すればよいことを確認した。さらに舗装材料が水浸に対する抵抗性を保つためには、締固め度85%以上で締固める必要が有ることを示した。 実際の舗装内で空洞の天盤が崩落する際の、自重と舗装材料の強度の関係を調べるために、課題2および3では遠心模型実験装置を開発し、空洞天盤の自重崩落実験をおこなった。当研究費の設備備品費のほとんどは遠心模型実験装置の開発のために用いた。開発した遠心模型実験装置は容量400gt、有効半径1.55mのビーム型装置であり、100g場で質量400kgの模型装置を搭載する事ができる。空洞天盤の自重崩落実験では、カオリンと石膏の混合土を用いて模型地盤を作成し、その中に空洞を形成した。空洞を有する模型地盤に遠心力を載荷し、天盤崩落時の遠心加速度と空洞幅から、相当する実物の崩落時の空洞幅を調べた。さらに実験結果から引張り強度と天盤の崩落形状の関係を求めた。 課題4および5では、空洞天盤の自重崩落実験と同一のカオリンと石膏の混合土を用い、空洞を有する地盤表面に帯基礎を設置し、重力場での載荷試験をおこない、得られた支持力と、空洞の幅ならびに地表面から空洞天盤までの深さとの関係を調べた。また割線弾性係数によって土の応力-ひずみ関係を表した有限要素法によって、支持力解析をおこなた。空洞を有する地盤の支持力は、空洞の深さにほぼ比例して増加し、ある深さ以深では空洞のない地盤の支持力と同程度の支持力となることが明らかになった。実験結果と解析結果は良い一致を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高島伸哉, 梶谷昌世, 上野勝利, 桂田哲郎: "水浸による路面下空洞の発生・発達現象の観察"第35回地盤工学研究発表会. 1巻. 111-112 (2000)
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[Publications] 上野勝利, 高島伸哉, 望月秋利, 馬 険峰: "画像解析による簡便な砂の変位場計測方法"土木学会論文集. No.666/III-53. 339-344 (2000)
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[Publications] 谷孝浩, 黒山泰弘, 上野勝利, 望月秋利: "埋戻し土の水浸に対する安定性"第36回地盤工学研究発表会. Vol.2. 1429-1430 (2002)