2001 Fiscal Year Annual Research Report
都市の施設配置および交通に関する数理的並びに定量的研究
Project/Area Number |
11480091
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
伏見 正則 南山大学, 数理情報学部, 教授 (70008639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 東 中央大学, 理工学部, 教授 (50114533)
大山 達雄 政策研究大学院大学, 政策科学研究科, 教授 (30134323)
腰塚 武志 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50011094)
三浦 英俊 明海大学, 不動産学部, 講師 (30306253)
栗田 治 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40211891)
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Keywords | 交通システム / 都市計画 / 施設配置 / 高層ビル / オペレーションズ・リサーチ |
Research Abstract |
1.都市の平面交通に関する数理的研究:東京都のような放射・環状道路網を有する都市,あるいは札幌や京都のような直交格子状道路網を有する都市において、通勤や物資の輸送等のために生ずる交通量について、種々の特性を数理的に求め、それに基づいて、渋滞を避けるために必要な道路面積、就業地域と住宅地域の最適な配分等についての知見を得た。また、東京都を例にとって、実際のデータと理論の整合性についても検討した。 2.都市の高層ビルにおける移動時間の分析と、ビルの効率的面積配分に関する研究:高層ビル内の移動に関して重要な役割を果たすエレベータとエスカレータに関して,適切な役割分担、ゾーニング方式の最適設計、移動に必要な部分の面積とオフィスに使える面積を考慮したビルの最適形状等について数理的な検討を行った。また、ビル間の移動に要する時間を考慮した場合に、交通路と居住地をどのように配分するのが適切かについても数理的に論じた。さらに、新宿の高層ビル群で移動に要する時間の実地調査を行い、数理的なモデルの妥当性を検証するためのデータを得た。 3.都市間交通網の評価:道路網あるいは鉄道網による都市の結びつきの強さをグラフ理論を使って評価する方法を検討し、それを使って、北海道の道路網およびユーラシア鉄道網の評価を行った。このような研究は、新線建設の重要度評価などのために有用であると考えられる。 4.公共施設の最適配置:高額な高度医療機器や老人福祉医療施設などの公共施設の配置に関する地域間格差を調査し、それに基づいて、施設を適正に配置するための数理的手法について検討を行った。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 栗田 治: "多角形領域で一様に分布する点から固定点への直線距離の平均値と2次の積率 -平均直線距離の等高線の描画法-"GIS-理論と応用. 9・1. 29-37 (2001)
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[Publications] 栗田 治: "省エネルギー直方体都市のプロポーション解析-沙漠の摩天楼シバームの数理-"日本建築学会計画系論文集. 544. 125-131 (2001)
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[Publications] "円盤都市における道路パターンの理論-直線距離,直交距離ならびに放射・環状距離の分布-"都市計画論文集. 36. 859-864 (2001)
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[Publications] 栗田 治(田中健一): "放射・環状道路網を有する扇形都市平面上の通貨交通量の分布-渋滞のない都市設計のための道路面積の適正割り当て分析-"都市計画論文集. 36. 865-870 (2001)
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[Publications] 栗田 治(黒澤 俊): "オフィスビルのエレベータバンク構成に関する数理モデル-コンベンショナルゾーニング方式のための最適設計-"日本建築学会計画系論文集. 550. 135-142 (2001)
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[Publications] 腰塚武志: "都市領域における距離分布の導出とその応用"都市計画論文集. 36. 871-876 (2001)
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[Publications] 腰塚武志(田村一軌): "道路ネットワーク上の道路距離と直線距離"都市計画論文集. 36. 877-882 (2001)
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[Publications] 田口 東(島川陽一): "首都高速道路の環状線建設による交通渋滞の緩和予測"オペレーションズ・リサーチ. 46・3. 139-148 (2001)
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[Publications] 田口 東(小林 亨): "交通路と居住地の配分を考慮した都市の立体構造の分析"Journal of the Operations Research Society of Japan. 44・3. 281-296 (2001)
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[Publications] 田口 東: "交通路面積を考慮に入れた高層建物の移動時間の評価"Journal of the Operations Research Society of Japan. 44・4. 326-343 (2001)
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[Publications] 大山達雄(大内正俊): "救急医療データを反映させた道路交通事故死者数推計のための決定ツリーの作成と救命可能人数の検討"日本交通科学協議会誌. 1・1. 29-37 (2001)
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[Publications] 大山達雄(三和雅史): "軌道状態推移予測モデルの構築と最適軌道保守計画作成のための全整数型数理計画モデル分析"土木学会論文集. 681. 51-65 (2001)
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[Publications] 大山達雄(水野和彦): "電力自由化後の最適電力供給体制に関する混合型整数計画モデル分析"オペレーションズ・リサーチ. 46・9. 495-503 (2001)
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[Publications] 大山達雄: "「ネットワーク構造を有するライフラインシステムの危機管理体制に関する研究」報告書"(社)日本オペレーションズ・リサーチ学会. 182 (2001)