1999 Fiscal Year Annual Research Report
大不況下における地域経済と農村進出企業の類型論的研究
Project/Area Number |
11490002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
神田 健策 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10113705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 了 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (00299778)
小野 雅之 山形大学, 農学部, 助教授 (90224279)
玉 真之介 岩手大学, 大学院・連合農学研究科, 教授 (20183072)
仁昌寺 正一 東北学院大学, 経済学部, 教授 (40128963)
兼田 繁 福島大学, 行政社会学部, 教授 (20134158)
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Keywords | 地域経済 / バブル景気 / 円高 / グローバル化 / 工業団地 / 空洞化 / 労働市場 / 東北地域 |
Research Abstract |
経済のグローバル化による大競争時代と戦後最悪の大不況の到来の中で、国内農村誘致企業の撤退・縮小による雇用機会の減少や同一地域における町村間での格差の拡大などが生じている。本研究はこの20年間、農村部への企業進出が激しかった東北地域に焦点をあて、多様化をみせている農村進出企業の動向と特徴を類型化し、併せて地域経済の振興策を提示しようとする。また、農村進出企業の海外移転にともなう国内外での問題点、特に、東南アジア諸国での問題点も視野に入れている。 経済のグローバル化と今日の不況の中における農村誘致企業の動向が農村地域の社会経済にどのような影響を与えているかに関する研究は、きわめて少ない。かって本研究の代表者の神田らが行った「円高による工場海外移転が農村経済に与える影響に関する実証的研究」に対する反応は大きかった。 今年は、東北地域を中心に主に、企業集積が行われている岩手県北上市と、企業の撤退が見られる秋田県の金山町をの実態調査を行った。この中で企業の進出度合いは不況期の中でも一律ではなく、交通事業、自治体の誘致政策などによって大きな差が生まれていることが明らかになった。来年度はその差が生まれている背景と対策を明らかにする。また、海外移転企業の実態についても調査を行う予定である。
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