Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 英弘 京都大学, 国際日本文化研究センター, 教授 (50027562)
高木 博志 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30202146)
金坂 清則 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (00092825)
丸山 宏 名城大学, 農学部, 教授 (30157416)
高久 嶺之介 同志社大学, 人文科学研究所, 教授 (40104608)
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Research Abstract |
年度始めに,共同研究の発展方向についての討議を行ない,前年度に引き続き,招待講演者を招聰し,京都地方史を中心とした研究交流を行なう方針を立て,10人の講演者を招いた。前年度同様,京都観光ガイド・近代京都市街地図・民間に流出した戦前行政資料などの収集を行なったが,古書籍を中心とした収集となるため,購入内容の一貫性が図れないことは,やむを得ないことではあるが,次のような公的機関の収蔵状況を考えると残念なことである。例えば京都市関連の戦前行政資料や公文書類は,まとまった保存措置がとられておらず,公開もされていないため,行政史や都市計画史研究にとっては重要な資料が欠落している。現在設置が構想されている京都市歴史博物館の収集対象にも含まれていないようである。 前年度末に,京都大学文学研究科の金田章裕教授が編集した『京都大学所蔵古地図目録』(2001年3月刊)と,本年度の6月に京都大学博物館で一部が展示されることにより,前記「大塚コレクション」の京都絵図・地図類の全貌が明らかとなった。コレクション中140舗に及ぶ明治期の京都市街図が含まれており,これらについての研究を展開するには,さらに別の研究計画を立てる必要が判明した。しかも,大塚コレクションに含まれる絵図や地図の成立の下限は明治44年であるから,大正期以降の地図類についての収蔵状況や資料の確認は,依然として続ける必要がある。 以上のように,映像,絵図・地図などの資料については,さらに確認や探索を続ける必要があるが,研究分担者それぞれの研究は大いに進展しているため,当初掲げた主題通り「みやこから一地方都市への軌跡」として,研究報告書をまとめ,前者の課題については,次の研究計画「近代京都イメージ形成の研究」に引き継ぐことにしたい。 なお,今年度当初に予定したパリ市と京都市の近代都市計画政策の比較調査は,担当者(研究代表者)が所属機関の専攻長に就任したため,中止された。
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