1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11557168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永田 俊彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (10127847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 規進 徳島大学, 歯学部, 助手 (10253212)
木戸 淳一 徳島大学, 歯学部, 講師 (10195315)
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Keywords | 歯肉溝滲出液 / オステオポンチン / オステオカルシン / 骨吸収 / 歯周炎 |
Research Abstract |
歯周病における歯槽骨吸収活性を診断する目的として,歯肉溝滲出液(GCF)中のオステオポンチン(OPN)およびオステオカルシン(OCN)の存在の有無を確認した後,それぞれの定量を行った。成人型歯周炎64名および健常者24名に研究内容の同意を得た後,GCFを採取するとともに,プロービングデプス(PD)および歯肉炎指数(GI)を検査した。PD4mm以上を罹患部位,3mm以下を対照部位とし,各部位でのOPNおよびOCNの同定と定量を行った。イムノブロット分析の結果,GCF中には52kDaおよび61kDaのOPNが存在し,その分解産物も多数認められた。GCF中のOPN量は0.39〜2.5ngであり,性差,年齢差は認められなかった。罹患部位でのOPN総量は1.18±0.09ng,対照部位では1.04±0.12ngであり,両者に有意差は認められなかった。さらに,OPN量とGIスコアの間でも有意な相関関係は認められなかった。しかしながら,OPN濃度については罹患部位で1.01±0.09ng/μl,対照部位で3.91±0.77ng/μlであり,罹患部位において有意に少ない結果が得られた。一方,GCF中のOCN量については,罹患部位における総量が対照群と比較して有意に高かった。これらの結果から,GCF中のOPNおよびOCNの存在が明らかとなり,臨床病態との関わりについても概要がつかめてきた。今後,臨床指標との関連を詳細に把握するとともに,GCF中のOPNとOCNの生理的役割について検索していく必要がある。
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Research Products
(1 results)