2000 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブルなプルトニウム量調整が可能なマイナーアクチニド燃焼新型炉の総合的研究
Project/Area Number |
11558062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 敏一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30116058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 孝夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00174798)
山本 敏久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50273602)
代谷 誠治 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (80027474)
北田 孝典 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60263208)
宇埜 正美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00232885)
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Keywords | マイナーアクチニド / 核変換 / 混合酸化物燃料 / 金属燃料 / ナトリウム冷却 / 鉛冷却 / 燃焼 / 使用済み燃料 |
Research Abstract |
昨年度の結果を踏まえ、マイナーアクチニドの核変換特性について燃料種類および冷却材の違いによる効果を検討した。マイナーアクチニドを燃料に添加した、混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心と金属燃料鉛冷却炉心を対象に、燃焼期間(46年とした)終了時でのマイナーアクチニドの核変換量について調べた。マイナーアクチニド核種としては使用済み燃料中に多く含まれるNp237、Am241、Am243、Cm244を選択した。燃焼期間中にマイナーアクチニド核種が核分裂する割合は混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心では初期添加量の7%程度、金属燃料鉛冷却炉心では10%程度であるが、マイナーアクチニドが捕獲反応などにより核変換した後に核分裂する割合は、混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心で23%程度、金属燃料鉛冷却炉心では18%程度であった。つまりマイナーアクチニドが最終的に核分裂によって核変換される量は、金属燃料鉛冷却炉心にくらべ混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心が優れている事がわかった。この傾向はマイナーアクチニド核種として調べたNp237、Am241、Am243について同様であった。Cm244については逆の傾向となったが、使用済み燃料中のマイナーアクチニドの組成がNp237:Am241:Am243:Cm244=80:6:10:4とNp237が80%を占めることから混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心がマイナーアクチニドの核変換に適していることがわかった。マイナーアクチニドを効率的に核変換し短寿命核種あるいは安定核種とするための原子炉は使用済み燃料の処理・処分に対して有効なオプションを提供できると考えられるが、この目的に適しているのは混合酸化物燃料ナトリウム冷却炉心であることが判った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Toshikazu Takeda,Daisuke Sato,Toshihisa Yamamoto and Wo Hongchun: "MINOR ACTINIDES INCINERATION BY LOADING MODERATED TARGETS IN FAST REACTOR"Progress in Nuclear Energy. 37・1-4. 229-234 (2000)
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[Publications] Toshikazu Takeda,Toshihisa Yamamoto and Maiko Miyauch: "INTERPPETAION OF ACTINIDE TRANSMUTATION IN THERMAL AND FAST REACTORS"(印刷中).