2001 Fiscal Year Annual Research Report
仏教を基調とした日本的「いのち」教育についての研究
Project/Area Number |
11610025
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Research Institution | Iida Women's Junior College |
Principal Investigator |
藤腹 明子 飯田女子短期大学, 看護学科, 教授 (90105057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
得丸 定子 上越教育大学, 生活健康系, 助教授 (00293267)
清水 茂雄 飯田女子短期大学, 助教授 (30331573)
田宮 仁 飯田女子短期大学, 看護学科, 教授 (60155257)
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Keywords | 仏教 / いのち教育 / こころの教育 / デス・エデュケーション / 死への準備教育 / 生涯教育 / 生死観 / 仏教看護学 |
Research Abstract |
本研究の目的としては、まず日本的「いのち」教育の必要性と意義、さらにはその教育の在り方について、仏教を基調として論拠をもって明確にすることであった。そのために、日本における「いのち」教育の歴史的な系譜の整理と確認、あるいは欧米のみならずアジア各国の義務教育レベルでの実情を把握し、その上で、幼児、義務、専門、生涯等の各教育段階に即したカリキュラム、テキスト、教材等を、指導時期・場所(媒体)・方法論と併せて作成することを当初の目的とした。研究分担者の田宮や得丸らが組織した「新潟大・上越教育大いのちの教育を考える会」で、13年度に「いのち教育実践のための研修講座」を上越教育大で開催し、学校教育現場における「いのち教育」の実態や問題点、教員の抱えているニーズを把握することができた。また、医学や看護学教育に携わる教員、仏教者、ビハーラ僧、患者や一般の方から「いのち教育」に対する期待やニーズ等を知り得たことは今後の研究に向けての課題や示唆となった。 3年間の研究を振り返ってみると、当初の目的をすべて果たすまでには至らなかった。しかし、当初の目的であった、本研究の成果を形にするということでは、上記の公開講座の企画・実施、さらには学校教育における小学生高学年向けの「いのち教育」の教材作成等について、それなりの成果を得たのではないかと考えている。今後は、本研究を通して知り得た「いのち教育」に関する知識・情報・技術・教育方法等を、研究分担者それぞれが、看護教育、学校教育の場において活用していくとともに、今後は、家庭や社会における「いのち教育」のあり方や必要性の検討についても取り組んでいきたいと考えている。
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Research Products
(32 results)
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[Publications] 藤腹明子他: "「いのち・生命・命」についての一考察"飯田女子短期大学看護学科年報. 4号. 27-40 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(1)"現代仏教. 通巻254号. 21-24 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(2)"現代仏教. 通巻255号. 54-59 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(3)"現代仏教. 通巻256号. 54-59 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(4)"現代仏教. 通巻257号. 54-59 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(5)"現代仏教. 通巻258号. 54-59 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(6)"現代仏教. 通巻259号. 54-58 (2001)
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[Publications] 藤腹明子: "これからのビハーラ活動(7)"現代仏教. 通巻260号. 54-58 (2002)
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[Publications] 藤腹明子: "医療者の宗教に対するスタンス-仏教を背景として-"緩和医療学. 4巻1号. 37-42 (2002)
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[Publications] 藤腹明子: "魂のケア-オランダで安楽死を選んだ日本女性の「日記」を手掛かりとして-"看護教育. 43巻1号. 31-36 (2002)
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[Publications] 藤腹明子他: "仏教福祉と仏教看護-看護における5つの側面の配慮を通して-"日本仏教社会福祉学会年報. 32号(掲載予定). (2002)
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[Publications] 藤腹明子: "人間の「死」と仏教看護の関わり"ホスピスケアと在宅ケア. 9巻4号(掲載予定). (2002)
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[Publications] 田宮 仁: "いま、仏教と医療を考える-ビハーラによるケアと仏教者の課題-"全仏. 466号. 6-7 (2001)
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[Publications] 田宮 仁: "ホスピスの現状とそのあり方を考える"コミュニティ. 127号. 10-56 (2001)
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[Publications] 田宮 仁: "仏教精神に基づく末期医療-仏教福祉のあり方について-"教化研究. 123号. 147-157 (2001)
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[Publications] 田宮 仁: "いのちを共に支える宗教と社会福祉"月刊福祉. 84巻2号. 30-33 (2001)
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[Publications] 田宮 仁, 他: "仏教福祉と仏教看護-看護における5つの側面の配慮を通して-"日本仏教社会福祉学会年報. 32号(掲載予定). (2002)
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[Publications] 清水茂雄: "間接伝達論的論理学 第2部・注釈部(その6)"飯田女子短期大学 紀要. 第18集. 1-49 (2001)
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[Publications] 清水茂雄: "それ(es)について"宗教哲学研究. No.19. 44-46 (2002)
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[Publications] 得丸定子: "生と死の教育の現在的意義"少年育成. 46巻6号. 20-26 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "学校で行ういのち教育の意義と配慮"健康教室. 52巻13号. 11-13 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "学校で取り組むいのち教育"学校保健の広場. 49巻14号. 20-23 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "いのち教育って何でしょう"教育課程. 27巻14号. 20-23 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "学校でいのち教育を行う意義"学校教育研究. 第16巻. 84-96 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "学校で「死」を教えられるか"季刊仏教. 第52巻. 112-125 (2001)
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[Publications] 得丸定子他: "日本的いのち教育の教材開発"教材学研究. 第12巻. 136-138 (2001)
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[Publications] 得丸定子他: "学校教育における「いのち教育」の重要性と取り組みについて-特に家庭科教育の視点を踏まえて-"上越教育大学紀要. 21巻1号. 2-10 (2001)
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[Publications] 得丸定子: "家族との死別を体験した子どもの悲嘆教育とそのケア"生活教育. 46巻2号. 26-30 (2002)
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[Publications] 得丸定子: "いのち-子どもたちにどう伝えるか"Kojika. NO1869. 10-11 (2002)
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[Publications] 得丸定子: "日本的視座における次世代への「いのち教育」"SOGI. 12巻(1). 57-60 (2002)
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[Publications] 藤腹明子他: "看護系短期大学履修規定に関するアンケート調査"飯田女子短期大学看護学科年報. 4号. 13-25 (2001)
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[Publications] 田宮 仁, 他: "看護系短期大学履修規定に関するアンケート調査"飯田女子短期大学看護学科年報. 4号. 13-25 (2001)