1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610157
|
Research Institution | Hamamatsu University |
Principal Investigator |
和田 万紀 浜松大学, 国際経済学部, 助教授 (30210983)
|
Keywords | 香り / 感情 / 社会的認知 / 心収縮周期 |
Research Abstract |
1.香りのイメージと個人差について。(1)103名の女子学生が等感覚刺激で一定濃度の4種類の香りについてSD法によるイメージ評定を行った。因子分析の結果、快―不快次元、緊張―弛緩次元、力動性次元の3次元が共通して抽出された。(2)同じ4種類の香りからイメージする色を、日本色研配色体系PCCS37色標準色紙より1色を選択させた。その結果香りの種類による特定色の選択は認められなかった。傾向としてゲラニオールは、被験者の42%がrY8-9sとY8-9sを選択した。(3)特性不安の高低という個人差は、香りのイメージと色彩選択には有意な効果を与えなかった。 2.香りがストレス低減に与える効果について。スピーチ前後での連続的脈圧記録から、心収縮周期と血圧の時系列解析を行った。その結果LF/HF比がスピーチ前に大きくなり、血圧と心拍数が上昇したことが明らかになった。しかしBRSは変化が無かった。今回のストレス時の心機能変化の指標としては、心収縮周期の周波数解析が適していることが明らかになった。 3.対人相互作用場面での香りの効果について。見知らぬ女子2名が、正面での対人距離が30cmまたは260cmで、10分間で物語を作る課題に臨んだ。その際に好きな香りの有無が対人魅力や距離感等の主観的評価に与える影響を検討した。その結果、課題の満足度、楽しさに物理的距離の主効果が認められた。好きな香りの有無は傾向として、相手との距離の知覚、心地よさ、相手との話しやすさに影響した。
|
Research Products
(1 results)