2000 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナルツーリズムにおける観光行動と新たな観光戦略に関する研究
Project/Area Number |
11610227
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
越塚 宗孝 札幌国際大学, 観光学部, 教授 (90178260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 雅人 札幌国際大学, 観光学部, 助教授 (10254731)
梅村 匡史 札幌国際大学, 観光学部, 助教授 (30203590)
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Keywords | パーソナルツーリズム / IT化 / 持続的観光 / 環境との調和 / 地域文化理解 / total quality / パーソナルメディア / パーソナルタッチの付加価値 |
Research Abstract |
(1)パーソナルツーリズムは、観光需要の多様化と個人・教養型の観光を主流としている。観光者は目的に応じて交通機関を選び、パーソナルメディアを活用し、旅行業等から提供される多様な商品・情報を入手して観光地を訪れる。このような観光行動の変化は多様な観光地の創出を促したが、とりわけ環境保全重視の傾向が顕著である。観光者、観光事業、観光地は「IT化」「環境との調和」「地域文化理解」といった現代社会の大きなうねりを受け止め、新たな観光の姿を提示する必要がある。 (2)持続的開発の概念と同様、持続的観光も「資源の利用と再生」「規模の問題」「利益の公平な配分」に収斂される。日本の場合、様々な条件上の問題があって厳格な管理制度の導入は困難だが、持続的観光政策に基づく、観光地づくりの新たな枠組みとプログラムが求められる。知床国立公園におけるマイカー規制やNPO SHNRA(知床ナチュラリスト協会)の取り組み、観光施設のあり方は、新しい観光地づくりにも大きな影響を与えることになろう。 (3)IT革命が進み、観光システムの機能性が充足さればされるほど観光場面における情緒性の価値は増す。観光場面の情緒性は人(P:person)、環境(E:environment)に依存しており、P・Eの質(Q:quality)が観光地の評価を決める。今後、提供した情報によって誘導した観光者への対応は、リアル企業が質を強調して行わなければならない。異なる業種や規模のリアル企業がそれぞれのプラスアルファ(パーソナルタッチの付加価値)を加え、観光地全体の統合された質(TQ:total quality)が観光市場で問われることになろう。
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Research Products
(1 results)