2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610415
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
東 潮 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70243673)
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Keywords | 古代東北アジア / 都城 / 墓制 / 長安城 / 渤海 / 慶州金京 / 建康城 / 泗〓城 |
Research Abstract |
古代東北アジアにおける都城・墓制に関する研究をおこなった。 本年度は、百済(漢城・熊津城・泗〓城)、新羅(慶州金京)、渤海(上京龍泉府・西京鴨緑府)の都城、百済・新羅・加耶・渤海、南朝の墳墓のフイルド調査をおこなった。また中国洛陽の漢魏洛陽城・北魏洛陽城、西安の長安城、大夏統万城、南京建康城などの都城の調査をつうじて、朝鮮三国および日本の都城との比較のための基礎資料を収集した。 南京の南朝墓の壁画・石像物、寧夏ウイグル自治州固原の北朝墓、銀川の西夏陵、西安の漢魏・北周・隋・唐の皇帝陵や壁画墳を踏査することができ、東北アジアにおける王陵の比較研究のための調査成果がえられた。永泰公主墓などの唐代壁画墳の調査、陜西省博物館における壁画の観察は、キトラ古墳や・高松塚古墳、渤海壁画を研究するうえで有意義であった。唐代壁画に関する論文(東「北朝・隋唐と高句麗壁画」『国立歴史民俗博物館研究報告』80,1999)が、陜西省博物館発行の唐代壁画論文集に翻訳・収録されることになった(2001年刊行)。 12年度には、「潮海の墓制と領域」『朝鮮学報』176・177)をまとめた。渤海の墳墓の変遷過程とその系譜関係、〓帯・帯飾・開元通宝などの分析をおこない、考古資料から渤海の領域問題に論究したものである。日本と渤海との国際関係について寄与しうるところがあろう。また韓国の前方後円墳問題に関連して、百済・加耶・慕韓の墓制および倭の前方後円墳について発表した(朝鮮学会大会2000.10.9)。
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Research Products
(1 results)