2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610457
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Research Institution | Kanto Junior College |
Principal Investigator |
鹿倉 秀典 関東短期大学, 国文科, 助教授 (40206066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊澤 弘伸 関東短期大学, 国文科, 助教授 (40207642)
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Keywords | 歌謡 / 近世 / 詞章 / 国語学 / 国語教育学 / コンピュータ / 江戸 / 文化 |
Research Abstract |
本年度、鹿倉は「近世歌謡と狂歌-天明期を中心に-」(平成十二年度日本近世文学会春季大会・六月二五日・於東京大学)にて、「歌謡詞章」と当時の短詩文藝である「狂歌作者」、その延長線上にある「戯作者」に、どのように親しまれたのか論じた。一方、豊澤は「読書テクノロジーの変容と読書教育」(日本読書学会)を発表、テキストを読む事の変容についての考察を深めつつある。本年度の研究代表者(鹿倉)・分担者(豊澤)の主要な業績は、次ページに記した。 また、本年度の作業の具体的進展は、昨年度入力済みの「常盤友系」の諸本に加え、新たに『おぎ江節正本集』(国立国会図書館蔵)『哥撰集』(東京都立中央図書館蔵)のプレーン・テキスト.・データ(コンピュータ利用)を作成したことである。 猶、今回は「東アジア」における「民族音楽」の教育にも着目し、中国上海にて海外調査を行った。鹿倉・豊澤は上海研究調査において、まず、詞章についての語学的研究の一環として、中国の語学研究における詞章の資料的価値について、出版刊行物を中心に概観し、関連資料を入手した。加えて、「語文」等における扱いの状況を教科書などの刊行物によって確認できた。 さらに、豊澤は自身の専門領域の「古辞書研究」について、中国における動向を出版刊行物をもとに調査し、加えて中等・高等教育における教材としての展開も把握した。また個別的には日本の中学校教材として定番となっている「故郷」の著者・魯迅の中国における研究動向を確認し、最近の研究論文・刊行物を入手した。 来年度は、中国での「語文」(日本における「国語」)の現在の教育・研究状況を参考にしつつ、「歌謡詞章」のテキストの翻刻・整理を進める予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鹿倉秀典: "長唄正本研究(212)〜(223)"邦楽の友. 46巻538号〜47巻549号. 60-63or64 (2000)
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[Publications] 鹿倉秀典: "「読書算用」と「コンピュータ・リテラシー」"日本文学. 49・10. 75-76 (2000)
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[Publications] 豊澤弘伸: "総合的な学習と国際理解教育"横断的・総合的指導内容・方法の開発をめぐって. 15-16 (2000)
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[Publications] 豊澤弘伸: "専門学校保育科における「国語表現法」のカリキュラム・教材開発研究"東京都専門学校各種学校協会『研究紀要』. 37(予定). 10 (2001)
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[Publications] 豊澤弘伸: "たまげにと合わさ"国語教育研究. 341. 66-67 (2000)
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[Publications] 鹿倉秀典: "日本人芸思潮史論叢(大野順一編)の内「江戸長唄研究序説-楓江と左交」48頁"ペリかん社. 305 (2000)