2001 Fiscal Year Annual Research Report
古王国時代エジプト聖刻文字法の研究(機械可読データベース化の試み)
Project/Area Number |
11610563
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
塚本 明廣 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (60037017)
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Keywords | ピラミッド・テキスト / 聖刻文字 / 文字論 / 古代エジプト語 / アフロアジア言語学 / データベース / sedスクリプト / バッチファイル |
Research Abstract |
本年度(研究計画3年目)の研究成果は、以下のとおりである。 1 ピラミッド・テキスト底本(Sethe)の約9割に相当する第665章第1900節まで入力した(H14.2.28現在)。 2 昨年度より継続した検討課題については、以下のとおりである。 (1)統語構造とりわけ動詞類の細分表示は、本文への埋込み記号を複合的に用いれば可能である。しかし、異論の多い動詞範疇の検討には、大まかな分類の方がかえって有用である。なぜなら、特定文法論に基づく情報が組込まれた本文は、当該理論に与しない利用者にとって、データベースとしての利用価値が半減するからである。これは、共有財産としての寄与を意図する本研究の主旨に反する。したがって本文とは独立に、(本文入力と並行して試行中の)統語分析用の書式例および付随ファイル類を提供するに止め、利用者が書込んで使用する方式にする。 (2)統語理論とくに動詞分類については、Allen(2000)、Reintges(1997)を追加した上で、引続き検討中である。 (3)概数で4000件超に達するファイルの処理については、4分割したディレクトリを仮想的に一括処理するプログラムによって対処した。省力のための方策が新たな使用条件を課す結果、利用者側の制約(ソフト・ハード面での負担>が増すことを怖れたのである。節毎なら入力時に1項目を追加するのみ、全節なら約5分の処理時間で同一の出力が得られる。 3 研究成果の一つを、HTML形式を使用して口頭発表した。プレゼンテーション効果は評価してよい。しかし、通常のハードコピー文書に比べて準備に手間が掛かりすぎることと記録性に課題を感じた(ホームページ等で常時参照可能にする必要がある)。 4 データベースの公開を視野に入れたホームページの雛型をデスクトップ上で試行中である。
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Research Products
(1 results)