2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11630104
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
伊藤 一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (10241415)
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Keywords | バイヤー / 小売購買 / チーム購買 / マークスandスペンサー / イトーヨーカ堂 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いて、バイヤー業務を分散している企業のバイヤーの業績と集中している企業のバイヤーの業績を比較してみた。組織的構造については機能分散型購買形態か機能単一型購買形態のいずれかが想定される。たとえば、業務時間について、バイヤー業務の煩雑さにより商品開発への時間配分、取引条件の確保への時間配分が不十分である。新商品開発関連の業務と取引交渉業務への時間・人員配分を考察することで新規製品開発型購買政策か取引条件優位により仕入価格削減の購買政策を判断することが可能である。たとえば、新規商品開発型購買政策としてイトーヨーカ堂は売れる商品を探索することにバイヤー業務を傾注させている。これに対して取引条件優先型購買政策をとるIY以外の大手小売業者は商品選択ではなく取引条件を有利にすることを中心に業務時間を傾注している。この結果、商品選別外部(卸・メーカー)依存性に関しての違いが、上記バイヤーの方向性別に解明される。さらに、単独型購買では保守的な購買形態となり、外部依存型の商品選別となるのではないかという仮設をたてた。一方、チーム型組織購買では購買に関して共同責任となりやすく、リスクを許容した購買活動を行う可能性がある。売れる商品から市場情報をいかに吸収し、バイヤーが今後の商品開発、商品政策に活用しているのかについて検討する。たとえば、英国小売企業にみる組織的購買活動の状況について専門分化と職能型組織が形成されている事例がありその検討もおこなった。英国のマークス&スペンサー社における組織的購買の役割・機能では、仕入れ委員会(Buying committee)では、"セレクター""マーチャンダイザー"、"テクノロジスト"、"クオリティーコントローラー"とバイヤーとが密接に関連し、意思決定を行っている。以上のような分析の検証を次年度計画とする。
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Research Products
(1 results)