1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640067
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
森 博 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (00042185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健吾 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40241864)
黒木 伸明 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (70059731)
田中 博 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (10033846)
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Keywords | C^*-algebra / subshift / dimesion group |
Research Abstract |
記号力学系(symbolic dynamics)は位相力学系の中で急速に発展している一分野であり、J Hadamardが1898年に曲面上の測地線の分布を研究するために、領域に対する記号の無限列を用いたことに始まる。彼は次のことを示した。「そこには記号の有限列からなるある有限集合があり、記号の無限列にはこれらの有限列が表れない。」 1967年にSmaleはshift spacesを正式に定義し、full shiftsのshifts不変な部分集合としてとらえて、それをsubshiftsと命名した。1973年にWilliamsはshifts of finite type間の位相共役条件を発表した。これを契機に位相共役不変量の研究が進み、1977年にParryとWilliamsは0を除くJordan形が位相不変量であることを、そして、同年、BowenとFranksはある種の有限生成のアーベル群が位相共役不変量であることを示した。1980年にKriegerはdimension groupを定義し、それがshift equivalenceの完全不変量であることを示した。 本論文では記号力学系よってsubshiftsに対するdimension groupの概念を記述し、dimension groupが共役不変(conjugacy invariant)であることを示した。また、hereditary subsetsがdimension group automorphism不変となるのは、それがsubshifts(Λ,σ)に対するassociated C^*-algebra O_Aのgauge不変イデアルに対応していることを示した。これから、C^*-algebra O_Aが単純(simple)且つpurely infiniteであるための条件を、記号力学を用いて示すことができた。
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