1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640124
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伊藤 正幸 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70136034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香田 温人 徳島大学, 工学部, 助教授 (50116810)
深貝 良暢 徳島大学, 工学部, 助教授 (90175563)
成川 公昭 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60116639)
大沼 正樹 徳島大学, 総合科学部, 講師 (90304500)
村上 公一 徳島大学, 総合科学部, 講師 (90219890)
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Keywords | degenerate elliptic equation / p-Laplacian / ∞-Laplacian / limit eigenvalue problem / delay differential equation / bifurcation / blow up |
Research Abstract |
本年度は当研究課題の初年度にあたり主に従来の結果の整理再確認、問題の定式化と準備を行った. 1.退化型楕円方程式によって記述されるいくつかの興味ある非線形現象の解析が問題として提起された. (a)平均曲率流に支配される界面運動はある種の退化楕円型方程式によって記述されるが,この種の方程式においては非退化方程式に見られるような強最大値原理は成立しない。ある境界条件のもとで異方性を持つ最大値の伝播があるという制限された形の最大値原理が成立することが示された(大沼).さらにいろいろな状況の中でいかなる形の最大値原理が成り立つかを研究し,界面の漸近運動の解析に応用することを考えている. (b)ラプラス作用素の数学的に自然な非線形拡張として、作用素p-ラプラシアンがある。pが無限大の極限状態は、数学的にも工学的にもさらに興味ある問題となる。我々は以前の課題でp-ラプラシアンの固有値問題のp無限大極限に注目し粘性解の概念を導入して極限固有値問題の定式化に成功した(伊藤、成川、深貝)。本年度後半にはこの問題は海外でも研究対象に上ってきたが、ここに現れる作用素はいわゆる∞-ラプラシアンよりも退化度が強く強最大値原理や、強比較定理が成立しない.このため第一固有値の単純性は重要な問題であるが、かなり手ごわいことが分かった. 2.時間遅れを含む非線形微分方程式について,パラメタ変化による平衡点の不安定化で発生する分岐周期解を具体的に求めた(村上)。 3.放物型方程式の解の爆発は従来よりの研究テーマであり、爆発のための非について初期値に対する新しい十分条件をまず考え,さらにそれらの条件下で爆発時刻付近での解の挙動に関する解析方法について考察している(香田)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Murakami: "Bifurcated Periodic Solutions for Delayed van der Pol equation"Neural,Parallel and Scientific Computations. 7-1. 1-16 (1999)
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[Publications] Y.Giga,M.Ohnuma&M.Sato: "On the strong maximum principle and the large time behavior of generalized mean curvature flow・・・"Journal of differential equations. 154. 107-131 (1999)