1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640238
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
杉谷 光司 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (80192615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 勝男 國學院大学, 文学部, 教授 (30102099)
田村 元秀 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (00260018)
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Keywords | マイクロジェット / 原始星 / 前主系列 / YSO / 星形成 / 輝線星 |
Research Abstract |
星の進化の初期段階にある若い星(YSO)に付随する高速ジェットの起源は星のすぐ近傍とされ、星に付随する星周円盤がその加速に深く関わっていると考えられている。今までに知られているYSOに付随するジェットの大部分は、原始星の星周円盤のサイズ(〜100AU)に比べるとはるかに大きく、直接的に加速現場は捉えてはいない。ジェット・メカニズム解明には星のより近傍の領域からの情報が是非とも必要であり、電波・近赤外線・可視光観測などによりマイクロ・ジェット(小さいスケールのジェット)が付随するYSO候補を系統的にサーベイする必要である。本研究では、電波・近赤外線・可視光の観測装置を駆使して、すばる望遠鏡等の大型装置を用いてマイクロ・ジェットの本格的研究を行うための候補天体を探すことを主な目的とする。 太陽系近傍の星形成領域でマイクロジェットが付随する候補天体(Hα輝線星)を探すため、可視光グリズム観測を米国ハワイ大学2.2m望遠鏡及びアルメニア・ビラカン天文台2.6mを行った。ハワイ大学では比較的近傍のブライトリム分子雲を主なターゲットとして観測を行った。一方、ピラカン天文台では研究協力者に主として観測を依頼し、非常に近傍の暗黒星雲で広い範囲のサーベイを行った。これらの結果、マイクロ・ジェットYSO候補を多数発見した。特に、ビラカン天文台で発見した候補天体は、よく知られている近傍の星形成領域のYSOに比べて1/3-1/2と非常に近いため、すばる望遠鏡等による近赤外線観測でマイクロ・ジェットの検出だけでなく原始惑星系の円盤や原始惑星の検出が大いに期待できる。このため、ハワイ大学の2.2m望遠鏡により近赤外線で予備的観測を行った結果、注目すべき観測対象であることを確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Oasa,M.Tamura,K.Sugitani: "A Deep Near-Infrared Survey of the Chamaeleon I Dark Cloud Core"Astrophysical Journal. 526. 336-343 (1999)
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[Publications] K.Ogura,K.Sugitani: "A Large Number of Hα; Emission Stars Associated with Bright-Rimmed Clouds"Star Formation 1999,Proceedings of Star Formation 1999,held in Nagoya,Japan ,June 21-25,1999,Editor:T.Nakamoto,Nobeyama Radio Observatory. 381-382 (1999)
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[Publications] K.Sugitani,M.Tamura,K.Ogura: "Small-Scale Sequential Star Formation in Bright-Rimmed Clouds"Star Formation 1999,Proceedings of Star Formation 1999,held in Nagoya,Japan ,June 21-25,1999,Editor:T.Nakamoto,Nobeyama Radio Observatory. 358-364 (1999)
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[Publications] K.Sugitani,et al.: "2 Millimeter Observations of Bright-rimmed Clouds with IRAS Point Sources"Astrophysical Journal. 119. 323-334 (2000)