1999 Fiscal Year Annual Research Report
偏心した吸込ノズルによる多翼ファンの高圧力化に関する研究
Project/Area Number |
11650176
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福富 純一郎 徳島大学, 工学部, 教授 (30035646)
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Keywords | 多翼ファン / 偏心吸込ノズル / 圧力係数 / 再循環流 / 旋回流 / シュラウドすき間 / 偏心位置 / 弦節比 |
Research Abstract |
多翼ファンの吸込ノズルを羽根車中心から偏心させることによって同心に取り付けた場合より、同じ風量で高い吐出し圧力を得ることを目的として実験的研究を行い、吸込口の偏心位置がファン性能や内部流動状態に及ぼす影響について検討した結果以下のことが明らかとなった。 1.適切な弦節比の羽根車を用い、偏心した吸込ノズルを、スクロールの吐出し口から十分離れた上流位置に取り付けた場合には偏心なしの場合に比べ高い吐出し圧力が得られる。 2.吸込口偏心多翼ファンにおいては、羽根車を一度通り抜けた流れがシュラウド隙間を通り吸込ノズルと羽根車内周との半径方向隙間から羽根車入口に再流入する再循環流が生じている。 3.羽根車内に生じる再循環流によって、吸込ノズルから吸込まれた流体が羽根車翼列を通過する領域が狭められ、翼間を通過する流速が大きくなることによって、翼列仕事が大きくなり、全圧上昇が大きくなっている。 4.この大きな全圧を持って羽根車から流出した流れが、スクロール吐出し口に向かう途中で羽根車シュラウド面とケーシングシュラウド壁の隙間へ流れ込む再循環流のために急拡大され、大きな静圧上昇が生じている。 5.羽根車シュラウド面とケーシングシュラウド壁の隙間を埋めた場合には再循環流が形成されず吸込口の偏心の効果は現れない。
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Research Products
(1 results)