2000 Fiscal Year Annual Research Report
新構成の角棒状リニアハイブリッドモータの開発とその実用化に関する研究
Project/Area Number |
11650299
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石山 敦士 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00130865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若尾 真治 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (70257210)
岩本 伸一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30119648)
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Keywords | リニアハイブリットモータ / 誘導-同期並列運転 / 空間高調波 / 磁気吸引力 / 誘導始動 / 乱調防止 / 環状巻線 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新構造を有する誘導-同期リニアハイブリッドモータを開発し、その実用化を図ることである。近年、産業界での電動機の採用は、誘導機、同期機に代表される高安定な交流機が主要となりつつある。誘導機と同期機は互いの長短が相補関係にあるものの、運転時の効率低下のために既存の回転構造によるハイブリッド化は困難であった。そこで、申請者らはリニアモータの直線的構造に注目し、同一巻線上に誘導機と同期機を並行運転できる角棒状リニアハイブリッドモータを提案し、その実用化に向けて詳細な検討をおこなった。 これまでの研究により、基礎的検討がおこなわれた二次構成を角棒状構造に取り入れ、誘導作用と同期作用のハイブリッド化に向けて試作機による静特性を調べることで、提案構造の有効性を確認している。本年度では、これまでの解析結果に基づいて製作した実験機を用いてその走行実験に重点をおいて研究を進めた結果、提案モータでは同期機が苦手とする運転周波数での始動・同期化が可能であり、誘導機と同期機のハイブリット化が効果的に実現できることを明らかにした。また提案モータにおいて、運転周波数より高い周波数を持つ始動用の電源を用意することで、運転周波数による始動や周波数をランプ的に増加させる方法と比較して、振動を抑えかつ短い距離での同期化を実現できる始動方法を提案し、その有効性を明らかにした。さらに今後の超伝導機器への拡張を視野に入れ、実機中に設置したバルク超伝導体の振る舞いを、実験と数値シミュレーションの両面から明らかにした。 今後リニアモータの分野では、複数の特性の兼ね合わせるハイブリットモータの開発がより進むものと考えられる。このハイブリットモータでは各モータの特性比率がモータ全体としての特性を決定するため、各二次側部の独立性を有する角棒状構造は、所望のモータ特性を得るために非常に有効であろうと思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Tsuda: "Electromagnetic behavior on high-temperature superconducting bulk YBCO exposed to time-varying magnetic fueld"IEEE Trans.on Applied Superconductivity. 10・1. 894-897 (2000)
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[Publications] 門裕之: "バルク超電導体特性の温度・磁界依存性と磁気遮へい型超電導限流器の動作特性解析"低温工学. 35・5. 246-254 (2000)
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[Publications] 津田理: "複数の電磁石を用いたバルク超電導体の連続アクティブ磁気浮上"低温工学. 36・2. 69-79 (2001)
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[Publications] S.Wakao: "Design optimization of axially laminated rotors for synchronous reluctance motors"Journal of Applied Physics. 87・9. 6298-6300 (2000)
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[Publications] K.Tatematsu: "New approaches with sensorless drives"IEEE Industrial Application Society Magazine. 6・4. 44-50 (2000)
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[Publications] 若尾真治: "数値最適化計算と電機設計法の併用による回転機通風孔の形状決定"電気学会論文誌D. 121・2. 159-164 (2001)