2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650303
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
小林 一義 釧路工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (20042004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 敦 釧路工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (40215710)
菅原 義則 北見工業大学, 電気電子工学科, 助教授 (50003215)
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Keywords | 碍子絶縁特性 / 海霧 / 大気中塩分 / 漏洩抵抗 / 海塩汚損 |
Research Abstract |
送電事故の防止を目的として送電線用碍子の絶縁特性に及ぼす環境条件について研究を進めている。太平洋に面した釧路地方は海霧がよく出現するため、特にその影響について調べることに重点を置いている。 測定はこれまでの碍子漏洩抵抗測定装置、気象観測装置に、昨年度は海霧の動向観測のための気象観測カメラを設置し、今年度は大気中塩分の測定を加えた。 これまでの測定データを検討した結果、次のことが分かった。 1.大気中塩分は風向き、風速、波の高さなどの影響を受けるが、特に波の高さの影響が強く現れている。 2.釧路地方の海霧は海上で発生した移動霧であるが、これまでの測定には霧の濃さと大気中塩分に強い相関は認められていない。 3.結局、海からの南よりの風で運ばれた塩分が碍子表面に蓄積して碍子の漏洩抵抗を低下させる。その状態に濃い海霧が出現すると碍子表面を湿潤状態にするため著しく絶縁性能の低下をもたらすことが分かった。 また、以上の結果については電気関係学会北海道支部連合大会(No.44太平洋側の海塩汚損と海霧中の碍子絶縁特性(III))にて口頭発表を行った。
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