2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650436
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
宮本 紀男 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20229892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平間 淳司 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (40181185)
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Keywords | 生物電気 / 植物電気生理 / 植物光生理 / 生物フォトン発光 / クロロフィル蛍光 / 対傷害生理応答 / 生体超音波 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
1.植物葉面で観測される対傷害防御または応答シグナル並びに遺伝子の観測・発現検出系(下記)を本研究に駆使できるように構築・整備完了した。 (1)葉面極微弱生物フォトン発光計数システム(2)葉面微弱クロロフィル発光計測システム(3)自発性微弱AE(超音波放出)・葉面電位信号計測系並びに(4)遺伝子(mRNA)発現検知システムを構築し、同検知・解析機能を検証した。 2.上記(1)と(2)について、フォトン発光、クロロフィル発光の葉面2次元分布(イメージング)画像構成プログラムの立ち上げ調整を完了した。これにより、同一個体の任意の葉に加えた冷熱刺激が、冷熱刺激を加えていない同一個体の別の葉に伝達している兆候をクロロフィル蛍光強度変化により検出できることを突き止めた。 3.植物個体内部の対傷害防御指令に対応するmRNAの発現を検知するための遺伝子解析 システムの導入と同システムの立ち上げ、調整を完了した。このシステムを用いて害虫の加害を受けた稲と受けていない稲のそれぞれのmRNAの検出手法を確立した。この手法により、加害を受けた稲と受けていない稲のそれぞれのmRNAに有意差が確認された。 上記2.3の結果から、植物個体内部の情報伝達機構や伝達ルートと情報の内容の一端を探知することに成功した。また、植物同士の情報交換機構を把握できる見通しが得られた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 平間淳司,宮本紀男,関宏明,高橋直樹,西堀耕三,大平安夫: "舞茸へ照射する光質の違いが形態形成へ与える影響-照射方法(1/fゆらぎ)と照射光波長特性の比較-"植物工場学会論文誌. 12・3. 36-40 (2000)
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[Publications] 高橋直樹,平間淳司,宮本紀男,堀岡雅清,弘田憲史: "茸(なめこ)における光刺激と生体電位反応(第一報)-刺激光波長と生体電位との関係-"植物工場学会論文誌. 11・3. 209-213 (1999)
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[Publications] 田中大輔,長谷川栄,中村慎,平間淳司,宮本紀男,深見正: "冷熱刺激感応特性のククロフィル蛍光計測-カポックの場合-"植物工場学会北陸支部講演会講演予稿. 1. 13-14 (2000)
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[Publications] 長谷川栄,田中大輔,中村慎,平間淳司,宮本紀男,深見正: "植物葉面電位信号の意味解読の試み(1)-カポックの場合-"植物工場学会北陸支部講演会講演予稿. 1. 11-12 (2000)
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[Publications] 歌丸剛,佐野明子,中村慎,宮本紀男,平間淳司,深見正: "葉面電位信号を指標とした光合成特性探知の試み"平成11年度植物工場学会全国大会講演論文集. F35. 434-435 (1999)
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[Publications] 佐野明子,歌丸剛,中村慎,宮本紀男,平間淳司,藤本恵子: "葉面電位信号を指標とした対大気汚染ガス植物生理応答の計測"平成11年度植物工場学会全国大会講演論文集. D17. 266-267 (1999)
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[Publications] 中村慎,佐野明子,歌丸剛,宮本紀男,平間淳司,深見正: "葉面微弱生物フォトン計測による植物生理活性度診断(1)-生物フォトン計測システムの構築-"平成11年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. B27. 117 (1999)
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[Publications] 荒永誠,加藤大挙,中出智巳,宮本紀男,平間淳司: "光線利用による害虫の防除装置の開発-ハスモンヨトウにおけるERG信号の光波長依存性-"平成11年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. B29. 120 (1999)