Research Abstract |
カラー情報を用いて道路標識の検出する方法の開発を目的とし,以下の項目に対して研究を行った. 1.いろいろな環境(主に晴れ,曇り,雨)において各天候,各時期,各時間の色分布を調べ,従来は,各環境毎の色分布を作成していた.本研究では,いろいろな環境に対応できるよう,各環境のデータをまとめ各色毎の分布関数を作成した,さらに,少なめの収集データにおいても分布関数が作成できるように,色の分布は正規分布しているという仮定を設け,数式表現で色分布関数を作成できるようにした.これにより,色分布を広めにしたり,狭めにしたりでき,検出実験が行いやすくなり,従来よりも安定した色抽出が可能となった. 2.画像エネルギー関数を考慮したActiveNetを用いた標識検出のプログラム作成と実験を行った.この方法においては,カラー画像に1.の色分布関数を適用し,得られた画像エネルギー関数に対してActiveNetを用いている.従来の方法では,画像の中央付近に対象標識が存在しないと対象を抽出することは困難であったが,ActiveNetの形状を変更することにより,画像の周囲に存在する対象も抽出することが可能となった.さらに,安定な抽出を行うために,等面積ネット構造を提案した.これは,ネットの外側の構造を変更し,外側にある対象の対象捕捉率を向上させるものである.この構造についてはさらに特性を調査中である. 3.ニューラルネットワークを用いた方法では,画像における各画素の色を検出する方法を開発した.対象標識は最高速度標識とし,検出実験を行った.晴天の場合は検出率は高かった.条件の悪い,雨天・逆光の場合は誤検出が多く見られた.その原因は,色識別が不十分であったこと,運動ぼけにより,標識が背景と同化してしまうことなどであった.
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