1999 Fiscal Year Annual Research Report
従来の練混ぜ方法と全く異なる重力による材料落下型連続ミキサの練混ぜ機構の解明
Project/Area Number |
11650467
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 親典 徳島大学, 工学部, 教授 (10180829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 隆雄 徳島大学, 工学部, 助手 (20284309)
武藤 正樹 徳島大学, 工学部, 講師 (20314833)
水口 裕之 徳島大学, 工学部, 教授 (00035651)
山地 功二 徳島大学, 工学部, 助手 (60304549)
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Keywords | 練混ぜ性能 / 連続ミキサ / 重力落下 / モデルコンクリート / 洗い分析 / 可視化実験 / 速度頻度分布 / 練混ぜ機構 |
Research Abstract |
本研究では,従来の練混ぜ方法と全く異なり,先練りモルタルと粗骨材を複数の箱形容器内に自由落下させることによって連続的にコンクリートを練混ぜる材料落下型連続ミキサ内のコンクリートの練混ぜ機構を解明し,この新しい連続ミキサの高性能化を実験的に検討することを目的とし,本年度は,主に実験室規模の研究を行い,アクリル樹脂製で製作した箱形容器の連続ミキサならびに可視化モデルを用いた練混ぜ実験を行った。以下に,本年度の実験で得られた知見について簡単に記す。 1)本実験で製作した実機落下型ミキサの1/2モデルの練混ぜ性能に関する実験として,落下型ミキサとバッチ式ミキサの練混ぜ性能の差を,モデルコンクリートを用いて練混ぜ後の洗い分析試験によって定量的に評価した。ただし,バッチ式ミキサは、練混ぜ量の関係から手練りで製造した。その結果,練混ぜ性能を良好にする粗骨材濃度の最適値が存在すること,モルタルの粘性が高い方が練混ぜが良好であることが明らかになった。これらの知見は,実機の落下型ミキサの性能と一致しており,本モデル実験の妥当性を示すものである。 2)落下型ミキサ内の投入材料の流動挙動を定量的に評価し,練混ぜに影響を及ぼす要因を解明することを目的とし,ミキサ内におけるコンクリートの挙動の異なる部分での速度ベクトルの発生状況を画像処理により求めた。その結果,良好な練混ぜの場合,斜面部での粗骨材の落下速度が急激に低下し,落下部での落下速度との差が著しく大きくなること,また,接合部での斜面部と落下部の速度差が大きくなることが明らかになった。 3)落下型ミキサでは,先練りモルタルと粗骨材粒子が複数個の箱形容器内を通過する間に,粗骨材の落下速度の遅速が繰り返し行われることにより,コンクリートの練混ぜが達成される。
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