2000 Fiscal Year Annual Research Report
拡幅型T.B.M.ディスクカッタの掘削と摩耗特性に関する研究
Project/Area Number |
11650510
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
室 達朗 愛媛大学, 工学部, 教授 (00025967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 荘一郎 松江工業高等専門学校, 助教授 (50169752)
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Keywords | T.B.M. / カッタビット / 掘削 / 比エネルギー / 岩石 / 仕事量 / 掘削効率 / 摩耗量 |
Research Abstract |
本研究の目的は、2自由面を有する岩石供試体端面のエッジ部分を一定の貫入速度でディスクカッタビットを回転させて掘削する場合の掘削特性を従来型の平面掘削する場合の掘削特性と比較して、拡幅型T.B.Mディスクカッタビットの掘削効率が極めて高くなることを実験的に明らかにしようとするものである。ここでは、まず2自由面をもつ厚さ15cm、直径32cmのモルタル供試体、大谷石、安山岩および花崗岩の円周エッジ部分において、切削深さ2-10mm、切削幅5-50mmの各組合せの位置にセットされたディスクカッタビットを用いて切削実験を実施した。ディスクカッタビットは直径15cm、厚さ1.5cmの鋼材S45Cで製作されており、先端頂角はπ/6、π/4、π/3radの3種類について試験した。これらの種々の切り込み幅、切削深さにおいて、3種類のカッタビットに作用する接線方向力、向心方向力および垂直方向力をそれぞれ計測するとともに回転動力および推進動力を算定した。回転および推進動力の和で与えられる単位時間当たりの掘削仕事量を計測した単位時間当たりの掘削土量で除することによって求まる掘削比エネルギーについて考察した。その結果、掘削比エネルギーは掘削深さの増加とともに増加するが、切り込み幅の増加とともに指数関数的に減少するが判明した。なお、カッタービットの先端頂角の影響はあまり見られなかった。なお、掘削比エネルギーを最小とする切り込み幅/切削深さ比率は約5であり、この組合せにおいて最も効率よく掘削ができることが明らかとなった。その結果、この端面掘削方式での掘削効率は、平面掘削時と比較して、50倍程度向上することが実験より判明した。
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[Publications] 室達朗: "T.B.M.ローラカッタの掘削と摩耗特性に及ぼすビット斜角の影響"土木学会論文集. 617/III-46. 163-174 (1999)
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[Publications] 室達朗: "T.B.M.センターカッタの定常掘削特性に及ぼすビット斜角の影響"土木学会論文集. 652/III-51. 47-60 (2000)
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[Publications] 室達朗: "ディスクカッタビットによるモルタル端面の定常掘削特性に関する実験的考察"土木学会論文集. (発表予定).
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[Publications] 土砂摩耗対策委員会: "土砂摩耗の話-建設機械作業部品-"テラメカニックス研究会. 463 (2000)