2000 Fiscal Year Annual Research Report
画像処理とエントロピーを用いた歩行者交通信号制御方式
Project/Area Number |
11650552
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Research Institution | Kyushy Tokai University |
Principal Investigator |
岩崎 洋一郎 九州東海大学, 応用情報学部, 教授 (20168561)
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Keywords | 歩行者交通流 / 交通信号制御 / 歩行者交通信号 / 画像処理 / エントロピー / シミュレーション / 交通弱者 / ITS |
Research Abstract |
昨年度、エントロピーの変動によって歩行者青信号時間を調整する新たな歩行者交通信号制御方式を提案したが、今年度、その歩行者交通需要が減少し青信号から青点滅信号へ切り替える際のエントロピー閾値について実画像処理結果およびシミュレーション実験結果を基に検討した。その結果、通常の横断歩道では2.5bits、スクランブル交差点では3.0bitsが最適なエントロピーの閾値であることが判明した。このシミュレーション実験は、通常の横断歩道およびスクランブル交差点いずれの歩行者交通流もシミュレーションできるソフトウェアを開発し、実施したものである。 次に、交通信号制御の最小周期は1秒であることから、より処理時間の掛からない簡易な画像処理・エントロピー計測手法を提案した。その結果、PentiumIII600MHz程度のCPUを搭載したパーソナルコンピュータと画像処理ボードにて、画像処理およびエントロピー算出を1秒以内で完了できることが示された。 さらに、画像処理によって歩行速度の極端に遅い歩行者(交通弱者)を検出し、歩行者交通需要が途絶え、エントロピーが減少した後も、その歩行者が安全に横断できるだけの時間を青点滅信号の延長によって確保する機能を付加した歩行者交通信号制御方式も提案した。これは、高齢化社会の進展によって増加する交通弱者に対してやさしい交通制御システムを実現するために、新たな手法を開発することを一つの目標に研究を展開したものである。
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Research Products
(1 results)