2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650608
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
水畑 雅行 三重大学, 工学部, 教授 (60023082)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 大輔 神戸大学, 工学部, 助手 (60283868)
松本 衛 大阪産業大学, 工学部, 教授 (10031064)
寺島 貴根 三重大学, 工学部, 助教授 (90217422)
|
Keywords | 地下室 / 周囲地盤 / 温度・水分分布の測定 / 温湿度測定 / 熱・水分挙動 / 数値解析 / 解析モデル / 土壌 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地下構造物内の熱・水分環境の変動が周囲地盤に与える影響および周囲地盤の熱・水分性状が地下構造物内の環境に与える影響等の相互作用について実験的、解析的に明らかにすることである。 地下構造物は地盤の熱・水分場の影響を受け、また室内温湿度はその壁体の影響を強く受けると考えられる。従って地下構造物の温湿気性状解析は熱・水分的に地盤との連成系として取り扱い、その解析結果を実験用地下室を用いた実在実験によって実証する。本年度の研究概要は次の通りである。 1.昨年度に引き続き、RC造の地下室内に100wの熱負荷を与え、室内換気回数5回一定、および11月中旬以降自然換気状態とした場合について地下室および周囲地盤の熱・水分挙動を測定した。 2.外気温湿度および地盤面に当たる日射・放射量などの外界気象および地下常水面の深さの年間変動を連続測定した。地下室内の温湿度、壁面の数箇所の表面温度・表面結露の有無を連続測定した。周辺地盤の数箇所において深さ方向の温度・含水率分布を測定した。測定データはパソコンを用いて収集し、それを整理した。 3.外界気象条件および熱・水分負荷条件などを与え、熱・水分同時移動モデルにより地下空間およびその周辺地盤の温度分布および水分化学ポテンシャルの分布を数値解析した。その結果、本解析法による計算結果は実測結果と年間を通して良く一致した。従って、この解析法により地下室および周辺地盤の熱湿気性状の予測を十分な精度で行うことが可能であり、地下構造物の熱環境設計、防湿設計に利用可能であることが明らかになった。
|
-
[Publications] 三野誠士: "地下空間の熱水分性状に関する研究(その3)-年間実測とその解析II-"日本建築学会近畿支部研究報告集. 40. 169-172 (2000)
-
[Publications] 安本峰樹: "地下空間とその周辺地盤の熱・水分性状の実験及び解析(その17)地盤内温度変動における位相について"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)D-2環境工学II. 325-326 (2000)
-
[Publications] 山口裕之: "地下空間とその周辺地盤の熱・水分性状の実験及び解析(その18)地下室内壁表面結露"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)D-2環境工学II. 327-328 (2000)
-
[Publications] 三野誠士: "地下空間とその周辺地盤の熱・水分性状の実験及び解析(その19)-1年間の解析II-"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)D-2環境工学II. 329-330 (2000)
-
[Publications] 小椋大輔: "完全埋設型地下室及びその周辺地盤の熱・湿気性状の年間実測"日本建築学会計画系論文集. 536. 35-41 (2000)
-
[Publications] 小椋大輔: "完全埋設型地下室及びその周辺地盤の熱・湿気性状の解析"日本建築学会計画系論文集. 539. 15-21 (2001)