1999 Fiscal Year Annual Research Report
チューブハイドロフォーミングにおける管材の変形特性の解明
Project/Area Number |
11650733
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
淵澤 定克 宇都宮大学, 工学部, 教授 (10008039)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白寄 篤 宇都宮大学, 工学部, 助手 (50272216)
|
Keywords | ハイドロフォーミング / 液圧バルジ加工 / 薄肉管 / 変形特性 |
Research Abstract |
チューブハイドロフォーミングにおける管材の変形挙動を明らかにするため,従来の研究を調べ,課題点を明確にした.その結果,チューブハイドロフォーミングにおいては,次の因子,すなわち(1)加工パラメータ(内圧や軸押込みなどの外力の負荷方法),材料パラメータ(加工硬化指数n値,異方性パラメータr値など),工具パラメータ(管や型の寸法・形状,潤滑条件)の影響を明らかにすることが必要であることを明らかにした. 次に,角筒型を用いた円管の型バルジ加工実験を,アルミニウム合金管を用いて実施し,ハイドロフォーミングにおける管材の基本的変形挙動を調べた.その結果,内圧を高く設定すると管は型に十分になじむ前に破裂してしまうこと,内圧が低すぎると,管は軸押込みによって変形部両端にめり込みを生じてしまい,この場合も型になじんだ変形はしないこと,が明らかとなった.これより,破裂や座屈などを生じることなく管を成形するには,内圧と軸押込みの負荷を適切に組合せて行うことが重要であることが明らかとなった.破裂や座屈などを生じない適切な内圧および軸押込みの負荷の範囲では,管を型になじませて変形させるには管の軸押込みが大きな効果を有していることも明らかとなった. また,成形した管の肉厚分布の検討を行った.角筒型を用いた張出しでは,軸方向に比べて周方向の肉厚分布は一様でなく,破裂危険個所は型に接触していない自由変形部ではなく,自由部に近い型接触部であることが実験的に確かめられた. 有限要素シミュレーションでは,基本的な円筒型を用いた軸対称の型張出しを対象とし,内圧と軸押込み量を一定の比率で負荷した場合の変形過程を追跡する解析モデルの構築を行った.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] S.Fuchizawa,A.Shirayori: "Recent Status of Research and Development of Tube Hydroforming in Japan"Proc.of Int. Seminar on Recent Status & Trend of Tube Hydroforming. 40-53 (1999)
-
[Publications] 淵澤 定克: "ハイドロフォーミングにおける管材の変形挙動―実験的検討―"日本塑性加工学会シミュレーション統合システム分科会資料集. 第23号. 7-19 (1999)
-
[Publications] 淵澤定克,河村資洋,白寄篤,奈良崎道治: "型バルジ加工におけるアルミニウム円管の変形挙動に及ぼす軸押込みの効果"第50回塑性加工連合講演会講演論文集. 443-444 (1999)