1999 Fiscal Year Annual Research Report
化学修飾されたゲル膜の光感応機構とマイクロ素子形成プロセスへの応用
Project/Area Number |
11650866
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
峠 登 近畿大学, 理工学部, 教授 (00081315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 直樹 近畿大学, 理工学部, 講師 (70208388)
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Keywords | ゾルーゲル法 / 薄膜 / 化学修飾 / 光感応性 / 微細パターニング / 回折格子 / 酸化ニオブ / PZT強誘電体 |
Research Abstract |
本研究は,β-ジケトンで化学修飾された光感応性ゲル膜を用いた微細パターニングプロセスのマイクロ素子への展開と,それに係わる光化学反応過程の解明を目的として行われたものであり,本年度の研究を通して下記のような知見を得た。 1)ZrO_2,TiO_2,Al_2O_3に加えて,Nb_2O_5膜においても,ベンゾイルアセトンを用いて還流下で化学修飾することにより光感応性を示すゲル膜が得られることを見いだし,微細パターニング特性とその光学的特性および結晶化過程を明らかにした。 2)ベンゾイルアセトンで化学修飾したZr-アルコキシドと部分加水分解したSi-アルコキシドから生成するZrO_2-SiO_2二成分系ゲル膜の光感応特性を検討し,25モル%以上のZrO_2を含むゲル膜において,微細パターニングが可能であることを明らかにした。しかし,SiO_2の添加はパターニングの分解能を低下させた。 3)化学修飾されたPZTゲル膜の光感応特性を明らかにするとともに,二光束干渉露光法により周期1.0μm回路格子を作製し,その特性と作製条件の関係を明らかにした。さらに、ゲリ膜の結晶化条件と生成するPZT薄膜の強誘電特性との関係を検討し,電圧で特性の制御が可能なアクティブ回折格子作製のための基礎的知見を得た。 4)フェナントロリンによるSi-アルコキシドの化学修飾,および感光性樹脂へのSiO_2コロイド粒子の分散という新規なアイデアによるSiO_2ゲル膜への光感応性付与の可能性を検証した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Tohge and Y.Takama: "Direct Fine-Patterning of PZT Thin Films Using Photosensitive Gel Films derived from Chemically Modified Metal-Alkoxides"J.Mater.Sci.:Mater.Electron.. 10. 273-277 (1999)
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[Publications] N.Tohge,G.Zhao and F.Chiba: "Photosensitive Gel Films Prepared by the Chemical Modification and Their Application to Surface-Relief Gratings"Thin Solid Films. 351. 85-90 (1999)
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[Publications] K.Kintaka,J.Nishii and N.Tohge: "Diffraction Gratings of Photosensitive ZrO_2 Gel Films Fabricated by Two-Ultraviolet-Beam Interference Method"Appl.Opt.. 39. 489-493 (2000)
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[Publications] 峠登(分担執筆): "有機・無機ハイブリッド材料技術資料集"技術情報協会. 371 (1999)