1999 Fiscal Year Annual Research Report
高エンタルピ衝撃風洞を用いた水素の超音速混合と燃焼
Project/Area Number |
11650938
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
新井 隆景 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10175945)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 晴紀 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40281787)
溝端 一秀 室蘭工業大学, 工学部, 講師 (00271875)
杉山 弘 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (70002938)
|
Keywords | スクラムジェット / 超音速燃焼 / 超音速混合 / デトネーション / バリスティックレンジ / 触媒反応 / 高エンタルピ衝撃風洞 |
Research Abstract |
本年度は,衝撃波管の改良を行い,気流の持続時間の増大を図った。購入したデータロガーにより,高精度,高周波数のサンプリングが可能となった。次に,風洞内に新たに製作したスクラムジェットエンジンインテークモデルを挿入し,衝撃波による圧縮,減速を行った。その結果,設計したスクラムジェットエンジンインテークモデルは,当初の予定通り,高度30kmでマッハ7の飛行状態の条件で,その条件におけるインテーク性能が発揮できることが確認できた。燃焼器内部では,マッハ7の主流がマッハ1.8まで減速されることが分かった。ただし,流れの可視化のために燃焼器側壁が設けていないために,圧力は予測値より低くなった。しかし,燃焼器に側壁を設けることで,次年度には燃焼試験ができる見通しがついた。 さらに,本年度は,本衝撃波管の衝撃波管部分を発射管に改良して,本装置が2段式軽ガス銃(バリスティックレンジ)に改造した。その結果,秒速2.8km,マッハ8.2の飛行体を発射することがでさた。本装置を使用することで,衝撃波によって誘起されるデトネーションによる超音速燃焼の研究が可能となり,本研究課題を特段に進めることができよう。 一方,超音速混合に関しては,触媒反応を用いた水素濃度測定プローブの開発を行った。超音速乱流混合場に本手法を適用して,その有効性を確認した。次年度は本手法によって,得られたデータを基に,燃焼器の製作を行う予定である。
|
-
[Publications] 永田晴紀: "水素-空気超音速混合層における触媒反応を利用した水素濃度の評価"日本機械学会論文集. 65・636. 2666-2671 (1999)
-
[Publications] 新井隆景: "宇宙機研究のための小型自由ピストン型高エンタルピ衝撃風洞の開発"室蘭工業大学紀要. 49. 187-194 (1999)
-
[Publications] 新井隆景: "低温度型白金プローブを用いた水素-空気超音速混合場の水素濃度測定"ながれ. 18巻別冊. 113-114 (1999)
-
[Publications] T.ARAI: "Experimental Investigation of Inclined Hydrogen Injection into a Supersonic Flow"AIAA 99-4915. (1999)
-
[Publications] 新井隆景: "超音速流中に垂直に噴出する噴流の挙動"第40回航空原動機・宇宙推進講習会. 211-216 (2000)
-
[Publications] 新井隆景: "高エンタルピー衝撃風洞を用いたスクラムジェットエンジンインテーク流れと垂直噴流の干渉実験"平成11年度衝撃波シンポジウム. (2000)