1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子分析によるサクラ品種の成立過程の解明と新品種作出のための母体選定への応用
Project/Area Number |
11660030
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
細木 高志 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (90101245)
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Keywords | サクラ / RAPD / PCR / 品種分類 / 江戸彼岸 / 大島ザラク / 染井吉野 / 泰山府君 |
Research Abstract |
以前の研究から、サクラ品種の形態に基づく調査から3群(山桜群、豆桜群、その他)に分かれ、葉や花の大きさと関連があることが示された。今回は、若い葉から改変CTAB法でDNAを抽出し、RAPD分析を行い、形態との比較研究を行った。サクラ節(富士菊桜、佐野桜、おかめ、船原吉野、染井吉野、衣通姫、手弱女、八重紅枝垂、奈良の八重桜、雛菊桜、十月桜、名島桜、泰山府君、小彼岸桜、兼六園熊谷、大寒桜、敬翁桜、高砂(奈天)、冬桜、寒桜、子福桜、紅玉錦、熊谷)とoutgroupのユスラウメとウワズミザクラを供試した。RAPDに用いたプライマーはオペロン社のA,Bブライマーキッドのうち鮮明なバンド(300bp-1000bp)が増幅できた12種(l0mer)を用いた。PCRはアニリング40℃、伸長反応72℃で45サイクル行った。PCR産物は電気泳動を行い、品種間のバンドの違いから類似値を求め樹形図を作製した。その結果、サクラ品種はoutgroupと大きく分かれた。しかし種間雑種が多いとされる品種同志の類似値は高く、遺伝子間の差は少なかった。しかし樹形図から山桜群シナミ・丁字桜群、江戸彼岸群と豆桜群に分かれた。染井吉野は江戸彼岸群に近かった。泰山府君は山桜とシナミ桜の交雑とされていたが、山桜群に入り、シナミ桜の関与はないと考えられた。 このことば、シナミ桜の特徴である気根が、泰山府君にないことからも裏付けられた。 以上より形態とRAPD職分析の結果はおおむね一致した。
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Research Products
(1 results)